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B1 残留プレーオフ 2回戦
「絶対に残留」富山、出だしの堅守が勝利につながる

富山グラウジーズが、横浜ビー・コルセアーズを撃破したB1 残留プレーオフ 2回戦 2016－17。特に短期決戦において先手必勝はセオリーであるが、この試合も第1クォーターに15－0と富山が出だしで主導権をつかんだことが、勝敗を分ける最大の要因となった。

それは敗れた横浜のコメントからも明らかだ。「なかなか、シュートに苦しむ時間帯が多い中、オフェンスリバウンドでチャンスを作り、相手の守れていないところを突きながら、なんとか得点を70点台まで持っていくことはできました。しかし、出だしで中々シュートが決まらず、そこでつけられた点差をチームとしてリカバーできなかったことが悔やまれます」と尺野ヘッドコーチが振り返ると、キャプテンの#13山田も同様の意見だった。

「ヘッドコーチが言いましたように出だしが全てでした。第2、第3、第4クォーターと最後まであきらめず戦えましたが、序盤の点差が最後まで響いてきたように感じます」

そして勝った富山のナッシュHCは、勝因について「選手たちは自分たちがやらなければいけない仕事、役割を本当によく理解してゲームに臨んでくれた。それが今日の勝利につながった。」とコメント。そして、次にように選手たちを称えている。

「コーチという仕事は、装飾品でしかない。プレーするのは選手たちです。この試合では普段の練習からのハードワークであったり、選手たちの持っている情熱がパフォーマンスとして発揮されました」

また、地元出身で大卒で加入してから富山一筋である#9水戸は「今日は１試合を通し、相手に気持ちよくシュートを打たせない。チームとしてよいディフェンスができました。チーム全員、絶対に残留して、来季もB1で戦うという強い気持ちを出してプレーしました」と、守備を一番の勝因に挙げる。

ゲームハイの25得点だった#10岡田、40分のフル出場で14得点、6アシストを記録した#11宇都は、それぞれ次のように語る。

「この試合で必ず決める。次は絶対にないという思いで戦いました。これはチャンピオンシップ（B.LEAGUE CHAMPIONSHIP）ではないので、次はもっと高いところでやらないといけない。ただ、こういう経験は貴重であり、これを来年に生かしていきたいです」（岡田）
「今日の試合はコーチの指示に従って、それをしっかり遂行できた。PGとして監督を信じてやっただけです」（宇都）

一方、敗れた横浜も、これでシーズンが終わった訳ではない。「まだ、降格した訳ではないので、しっかりし次の試合へ向け準備していきたい」と山田が語るように、海賊はB1残留へ向け最後まで戦い抜くだけだ。

富山は、この勝利でB１残留が決定。敗れた横浜は20日（土）に行われるB2 PLAYOFFS THIRDPLACE GAME 2016－17（3位決定戦）の勝者と、28日（日）にB1残留をかけてB1・B2 入れ替え戦 2016－17を戦うこととなった。

以下より、各クォーターを追って試合を振り返る。

岡田と宇都が躍動、富山がB1残留を決める！！

第1クォーター、富山が開始直後から猛攻を見せる。#34ウィラードのゴール下での得点を皮切りに、宇都のスティールから#9水戸のファストブレイクなどで加点。これで勢いに乗った富山が、岡田の活躍で得点を重ねていくのに対し、横浜は#10ファイがこのクォーターだけで5つのオフェンスリバウンド奪取と、セカンドチャンスをつかむもシュートを決めきれず。富山が試合開始から15対0と大量リードを奪う。ここから横浜も#4パーマーの奮闘で盛り返すが、富山が20対11と先手を取って第1クォーターを終える。

第2クォーターに入っても富山は、岡田が好調をキープ。残り約7分半の段階で早くも本日12得点目となる3ポイントシュートを決めてリードを11点に広げる。一方、横浜は、このクォーターで8得点を挙げた#5湊谷の奮闘で、点差を一桁に戻すが、富山もすぐに水戸の得点などで応戦し、試合の主導権を渡さない。富山が37対28とリードを保ち前半を終える。

第3クォーター、横浜はともに前半、2得点に終わった#0細谷、#1川村の先発ガード陣の奮起によって徐々に追い上げていく。中盤以降も横浜の流れは続き、川村のバスケットカウントによる3ポイントプレー、さらにショットクロックぎりぎりに#42ウォッシュバーンが外角シュートを決めて肉薄。残り約2分には#2高島の速攻で遂に46対47と逆転する。だが、富山はここから#81小原、#45ピットマンと後手にまわっていたゴール下で得点して、すぐにリードを奪い返すと、富山の54対47で第4クォーターに突入する。

第4クォーター、富山は第3クォーター終盤に取り戻した流れをしっかりキープ。残り約9分に宇都のバスケットカウントによって59-47と突き放す。さらに富山は、リバウンドからの素早い展開で相手の守備を崩してフリースローを得るなど確実に加点していき、残り約3分半で72-56とリードを広げる。しかし、横浜も意地を見せ、細谷のジャンプシュート、パーマーのバスケットカウントによって残り約1分半には7点差にまで追い上げる。だが、富山は直後のオフェンスで、#33ヴァイニーがだめ押しの外角シュートを沈め、最終的に79対71で勝利した。

富山はゴール下への積極的なアタックから計31本のフリースローを得ると、26本と高確率で成功。また、試合開始から約7分間、無得点に抑えるなど激しい守備も大きな勝因となった。

一方、横浜はオフェンスリバウンドで24対9と富山を圧倒するなど、攻撃回数では大きく上回った。しかし、エースの川村が計17本のシュートで3本成功のみに終わると、チーム全体でも3ポイント26本中5本成功など決定力に欠けたことが痛かった。

※レポート内のデータは速報値であり、修正する場合がございます。

B1 残留プレーオフ 2回戦 2016-17 のコラム「会場の半分を赤く染めたファンの前で、富山がB1残留を決める」を公開しております。

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