佐々木クリス
2019年10月3日(木)、B.LEAGUE 4シーズン目となるB1の開幕戦。川崎ブレイブサンダース対宇都宮ブレックスの戦いは日本バスケ界でもトップランカー同士のぶつかり合いだ。しかもBリーグ初年度の“B.LEAGUE FINAL 2016-17”で激突した両雄という因縁もある。早速両チームの状態を見ていこう。
佐々木クリス
2019年10月3日(木)、B.LEAGUE 4シーズン目となるB1の開幕戦。川崎ブレイブサンダース対宇都宮ブレックスの戦いは日本バスケ界でもトップランカー同士のぶつかり合いだ。しかもBリーグ初年度の“B.LEAGUE FINAL 2016-17”で激突した両雄という因縁もある。早速両チームの状態を見ていこう。
KAWASAKI BRAVE THUNDERS
川崎ブレイブ
サンダース
この3年間、常にTOP5以上の攻撃力を誇ってきた川崎ブレイブサンダース。昨シーズンもバスケットボールにおける攻守の最重要拠点“ペイントエリア(*)”での得点は堂々のリーグNo.1、40.9得点。
その中心にいるのは“2016-17シーズン”リーグMVP、ベスト5、得点王を獲得、今も猛威を振るう日本人帰化選手 #22 ニック・ファジーカス選手。さらにファジーカスとのプレーが7年目、8年目となる #14 辻 直人選手と日本代表キャプテンを務めた #7 篠山 竜青選手。この3人のラインは相手の背筋が凍るほどの脅威だ。
#22 ニック・ファジーカス(C)
#14 辻 直人(SG)
#7 篠山 竜青(PG)
さらに“2017-18シーズン”でベストシックスマン賞を獲得した #0 藤井 祐眞選手が、今シーズンもセカンドユニットを牽引してくれるのは間違いない。開幕では篠山選手の欠場も予想される為、常にスタータークラスと称されるその実力をシーズン早々に披露することになるだろう。
#0 藤井 祐眞(PG/SG)
さらに今シーズンの川崎は新加入選手にも注目しておきたい。昨シーズンの3Pシュート成功率ランク7位、2シーズン連続で100本以上の3Pシュートを成功させている #24 大塚 裕土選手(富山グラウジーズ→川崎ブレイブサンダース)を加え、チームとしてはリーグ14位に終わった3Pシュートの成功数アップをもくろむ。
同じく3Pシュートにポストアップ、さらには速攻も得意な #27 熊谷 尚也選手(大阪エヴェッサ→川崎ブレイブサンダース)や、機動力と総力でファジーカス選手を補う新加入外国籍 #21 マティアス・カルファニ選手も、ダイナミックな攻撃の展開をより強固なものにしてくれるだろう。
#24 大塚 裕土(SG)
#27 熊谷 尚也(SF/PF)
#21 マティアス・カルファニ(PF/C)
UTSUNOMIYA BREX
宇都宮
ブレックス
宇都宮ブレックスは、“B.LEAGUE FINAL 2016-17”で初代王者となった時から変わらぬポゼッション(*)・バスケを全面に打ち出す。1度よりも2度、3度、相手よりも攻撃の回数で上回るために全てを投げ打ってコートを駆け回る。特にオフェンスリバウンドを支配すること(昨シーズン試合平均13本-リーグNo.1)と、相手からターンオーバー(*)を奪うこと(試合平均12.6回-リーグ3位)では圧倒的な強度のバスケットボールを展開。
主力選手の入れ替わりがない今シーズンもその激しさは継続されるだろう。ディフェンスとリバウンドで相手を削り攻撃に直結させるバスケの象徴 #22 ライアン・ロシター選手と #4 ジェフ・ギブス選手は、金剛力士かの如く対の守護神として君臨。
#22 ライアン・ロシター(PF/C)
#4 ジェフ・ギブス(PF/C)
生え抜きの #9 遠藤 祐亮選手は昨シーズン「リーグベスト5」に選出、リーグを代表する攻守で魅せれるツーウェイ(two way)・プレーヤーだ。日本代表ビッグマン #10 竹内 公輔選手は昨シーズン、オフェンスリバウンド直後から95点を獲得。帰化選手以外では日本人最高の記録で、ブレックスのスタイルを体現した。また今シーズンは開幕から、“2017-18シーズン”リーグMVP、日本代表にも選出された #6 比江島 慎選手の躍動もみられる。
#9 遠藤 祐亮(PG/SG)
#10 竹内 公輔(PF/C)
#6 比江島 慎(SG)
攻撃権の回数で相手を丸呑みにするモンスター級の圧力に加えて、昨シーズンはシュートの精度も向上。連携も深まり円熟味が増せばいよいよ死角もなくなってくるだろう。
佐々木クリス
青山学院大学卒。大学時代にインカレ優勝を経験、元プロバスケットボールプレイヤー。現役引退後の2013-14シーズンよりNBAアナリストとして解説を始める。B.LEAGUE開幕年の2016-17シーズンはB.LEAGUE チャンピオンシップナビゲーター、2017-18シーズンからはB.LEAGUE公認・B.LEAGUEアナリストに就任。
コート内のゴールした付近で他のエリアとは異なった色で塗られている制限区域
オフェンス側のプレイヤーは、このエリアに3秒を超えてとどまることはできない
→3秒ルール
ボールの保有権・攻撃権。保有権が増える=攻撃回数が増えればそれだけシュートの回数も増え、勝利につながりやすくなる
オフェンスのミスによって攻守が入れ替わること(ただし、シュートミスは除く)