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2018.05.17

B.LEAGUEアナリスト 佐々木クリスのポストシーズン展望

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B.LEAGUE POSTSEASON 2017-18の見どころをB.LEAGUE 公式アナリスト 佐々木クリスの眼で要チェック!

B1各試合のみどころ
B.LEAGUE SEMIFINALS 2017-18
B1 残留プレーオフ  2回戦 2017-18
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■B1各試合のみどころ
三河vsA東京

リーグ屈指のタレント力を誇る両チームの激突は必然だったのか…このセミファイナルで熾烈な戦いが行われる事は間違いない。鍵を握るのはやはりバスケットボールの2大プレー、ポストアップとピック&ロールだ。そしてそれを守る両チームの考えには大きな違いがある。
A東京が信条とするディフェンスは“自ら数的優位をあけ渡さない”事であり、シーズンを通じて不必要なヘルプを送る事なく、リーグで最も相手にノーマークで与えるキャッチ&シュートを少なくしてきた。つまり”脇役“が活躍出来るチャンスが少なく#32 桜木、#6 比江島、#14 金丸のパンチ力が真っ向対決で改めて試される。A東京が新潟#54 ガードナーには見せた数少ないダブルチームの機会を#32 桜木が引き出せれば三河ペース。後はリーグ屈指のシュート力で射抜くだけだ。また、#14 金丸のポストプレーも重要な武器のひとつになるだろう。
翻って三河の守備はシーズンを通じてピック&ロールを守る事に苦心してきた。A東京はリーグで最も多くの攻撃をこのプレーから始めているだけに先行きが不透明だ。ピック&ロールの駆け引きで重要な“ついたて役“=スクリーナーのディフェンスである三河のビッグマン達は機動力不足でポジションを誤る事が多い。このためボールをコントロールする選手へのプレッシャーは必須で#0 橋本、#4 狩俣の役割は拡大する。A東京の#24 田中、#3 安藤が自由にスクリーンを使って侵入を如何に気持ちよくさせないかがポイント。その証拠に今季A東京が上げた1勝でも#24 田中・#3 安藤はFG合計15/26と高確率だった。
そこに#53 カークの飛込みや、中間距離まで加わると手が付けられないだけにレギュラーシーズン直接対決時には在籍していなかった#44 シムズを付けるのか#5 バッツを先発にするのかは悩むところ。
セカンドユニットでは#6 馬場、#31 ウィリアムズを擁するA東京に分がある。またどちらもオフェンス・リバウンドに長けており、フィジカルな肉弾戦は日本最高峰と行って間違いない。ターンオーバーの少ない両チームで共にペースをコントロールして戦う傾向が強いが、一度速攻に出ればA東京はリーグTOPの決定力を誇っている事も見逃せない。

試合日時 会場  
5月19日(土) 13:05 ウィングアリーナ刈谷 →B.LEAGUEチケット
5月20日(日) 13:05 ウィングアリーナ刈谷 →B.LEAGUEチケット
千葉vs琉球

この両者の特徴を抑えておくと、速攻に代表されるハイペースな展開が最大の魅力の千葉。対するはスローテンポでハーフコート主体の琉球とみて良いだろう。まだチームの指揮を執って1年目の琉球・佐々HCも「僅差に持ち込む事」を優勝候補との戦いの鍵に上げているだけに、走られて大きなビハインドを抱えてしまっては勝機が薄れる。
さらにデータ上顕著に分かれるのがリングに近いペイント内であげる得点だ。1試合平均40.8点をこのエリアで上げる千葉は60試合終了時点でリーグ1位。対する琉球は29.9点とリーグ17位に甘んじてきた。3PTシュート試投数、成功率共にリーグ2位につけた琉球だが、内外のバランスが完成してこそ攻撃が完成される。特に#33 ブラウンがスクリーナーになった時の連携などには向上の余地があり、#14 岸本、#24 田代の効力を最大化する為にもピック&ロールの精度は鍵になる。チームとして課題であるターンオーバーを減らし、日本人ではチームNO.1であろう#24 田代のペネトレイトなどで効果的にシュートを決められれば千葉の速攻機会も減る。僅差に持ち込めば準々決勝GAME3でビッグショット2本を決めた#51 古川活躍の場面も自ずと増える。
あまりにも強大なため速攻、速攻とついつい書きたくなる千葉だがハーフコートのオフェンスに限ってもリーグ6位の得点効率と高水準。困ったときの#21 エドワーズ、痒いところに手が届く#3 パーカー、PGまでこなせる#8 ライオンズと外国籍の汎用性も高い。また5人のラインナップで千葉を唯一無二の存在にしているのは#34 小野の存在。今季200回以上ポストから攻撃を試みた唯一の日本人選手でその決定力のみならずアシストも琉球の脅威になる。

試合日時 会場  
5月19日(土) 15:05 船橋アリーナ →B.LEAGUEチケット
5月20日(日) 16:05 船橋アリーナ →B.LEAGUEチケット
富山vs横浜

B1残留をかけたプレーオフ2回戦は文字通り“1発勝負”だ。どちらも1回戦ではGAME1を落とし、GAME2に修正、GAME3を勝ち切っての厳しい戦いを経ている。実力伯仲、まさに拮抗した両者の力関係と思われるが、そこで注目するのは両チームの”準備力”と“立ち上がり”だ。1回戦では明らかにポストシーズンをレギュラーシーズンの様な扱いで入ってしまった両チーム。2回戦ではこの反省からより良い傾向と対策が練れるだろうか。そしてそれは選手達のメンタルとも相まって試合の冒頭に現れるはずで、先制パンチを冷静に、ただ確実に振り抜きたいところだ。
1回戦では島根の”宇都シフト“に苦しんだ富山、エースである#11 宇都の外郭を捨てられた時に彼をスクリーナーや彼からの手渡しパス(ハンドオフ)・アクションなどのアイディアが乏しかった。横浜も島根の守備は参考にするはずで、試合を優位に進める為には一試合に懸けるエースの気持ち以上のものをチームとして作れるかが鍵になるだろう。
一方の横浜には今季4勝2敗と富山には分があり、富山を苦しめてきた#34 サビート、#45 マクドナルドのサイズを最大活用したいところ。先発PG#0 細谷の得点が再び伸びれば#1 川村の仕事は減る。

試合日時 会場  
5月19日(土) 16:05 片柳アリーナ →B.LEAGUEチケット