B.LEAGUEアナリスト 佐々木クリスの第25節展望
第25節の見どころをB.LEAGUE 公式アナリスト 佐々木クリスの眼で要チェック!
■B1各試合のみどころ
■B1各試合のみどころ
北海道vsSR渋谷
前節GAME2の2Qにて、オンザコート1の時間帯に#6 サクレと#9 ベンドラメがチーム26点のうち24点を量産。ゲームを掌握したSR渋谷は新潟を退けて連敗を9で断ち切った。今節は3勝1敗と勝ち越している北海道との対戦だが勝率では並んでいる相手だけに意地でも勝ちたい。キーマンはPF#0 満原。リーグ全体でオンザコート2の時間帯に出場することが難しい日本人PFだが、ここ14試合キッチリ20分間の出場に留まっており、より大きなインパクトが求められる。 対戦する北海道PF#23 野口はvsA東京GAME2で27分と貢献度が高かった。チームとしても“A東京キラー”とも言える相性の良さで前節A東京相手に3勝目。GAME1では一歩届かなかったもののGAME2でみせたゾーンとマンツーマンが1回の守備の間に切り替わる守備はA東京に大きな迷いを生じさせた。その上、攻撃ではFG65.4%という脅威的な数字。なかでもGAME2、22得点をあげた#15 トラソリーニは本来SFがナチュラルポジション。純粋なセンタータイプの対戦相手にはどう守って良いか頭を悩ませる存在。今節も機動力タイプの外国籍がいないSR渋谷相手に活躍が期待される。
- ・試合日時
3月28日(水) 19:05 - ・会場
北海きたえーる - →B.LEAGUEチケット
川崎vs千葉
現在わずか2ゲーム差で地区2位の千葉を川崎が追う状況。1位のA東京から3位の川崎が2ゲーム差以内という東地区の中で1戦1戦休む間もない闘いが続く。今季直接対決でも2勝2敗。いずれの試合もペイントでの得点が多いほうが結果的に勝利しており、ハーフコートを好む川崎#22 ファジーカスと走力ある千葉#21 エドワーズの対照的なビッグマン対決はキーポイントの一つ。PG陣も激しいプレッシャーのかけあいは必至。高度なメンタル面での駆け引きも見逃せない。川崎の#7 篠山と#0 藤井、千葉の#2 富樫と#1 阿部の総力戦だ。千葉はトランジションオフェンスをチームカラーといえるまでに浸透させているのに対し、川崎は昨年来トランジションディフェンスを苦手としているためリバウンドとテンポのコントロールも重要となるだろう。前節vs栃木で川崎が敗戦した試合は攻撃に転じた後、素早くボールがハーフコートラインを越える”ボール・プッシュ”が両チーム合わせて75回。川崎勝利の試合では43回だった。
- ・試合日時
3月28日(水) 19:05 - ・会場
川崎市とどろきアリーナ - →B.LEAGUEチケット
横浜vs三遠
是が非でも残留プレーオフを回避したい横浜。対するはチャンピオンシップ出場を狙う三遠。両チーム共に前節は優勝を狙えるチームに敗れ、弱点を再認識。今節は短期間でどこまで修正できるかが重要となる。
前節三河に2日間合計ペイント内100点を許した横浜。肉を切らせて骨を断つ戦法とも見受けられたが結果が伴わなかった。
一方、シーズン平均43.8%のシュート成功率しか対戦相手に与えていない三遠は、前節2日間共に50%以上となる合計57.7%を千葉に許してしまった。千葉が得意とする速攻が全てではなかっただけに、守備を確認したい。
横浜はここ6試合ベテランの#15 佐藤を先発起用。三遠#8 太田同様、限られた起用時間であってもチームを下支えする役割は重要になる。またゲームメイクをする両チームのバックコート(横浜#0 細谷、#21 田渡。三遠#5 川嶋、#15 鈴木)の出来も大きくゲームを左右するだろう。
- ・試合日時
3月28日(水) 19:05 - ・会場
横浜国際プール - →B.LEAGUEチケット
A東京vs栃木
東地区トップをなんとか守るA東京。激戦区東地区は2位の千葉、3位の川崎とのゲーム差は僅か。全く気が抜けない。対する栃木は23節では千葉、24節では川崎相手に勝利をもぎ取り、順位以上の恐怖感を対戦相手に示している。今季これまでの対戦ではA東京が4戦全勝。栃木は相性の悪い相手とアウェーで戦わなければならない状況だが最後に対戦した12/17からはチーム状態がかなり違う。A東京は#6 馬場、栃木は#13 ボーズマンも怪我で離脱中。どちらが戻ってきてもそれぞれのチームには追い風だ。
今節注目は両チームのキャッチ&シュートを巡る攻防。A東京は高い3Pシュート成功率を誇るばかりか、相手に与えるキャッチ&シュートを最も少なくしているチームのひとつ。栃木は#31 喜多川、#9 遠藤をのせたいところだが、上手く守備を搔い潜れるだろうか。もしくは栃木自らの守備をもうワンランクあげるか。優勝した昨季に比べるとキャッチ&シュートを許す頻度は10%増と持ち前の守備とて向上過程なのかも知れない。A東京#3 安藤や#24 田中にドリブルからのジャンプシュートを仕向け、如何に難しく出来るかが鍵となる。
- ・試合日時
3月28日(水) 19:05 - ・会場
アリーナ立川立飛 - →B.LEAGUEチケット
島根vs滋賀
12/23以来勝ち星がない島根はホームで滋賀と対戦。現在20連敗中と残留プレーオフへと回ることが濃厚となってしまっている島根。しかし滋賀もかなり厳しい状況であることには違いない。勝率は全体で下から4番目、ひとつ上の大阪とは1勝差となっており、大阪を追い抜くことが降格回避の為に求められる優先課題となっている。
島根にとっては最後に勝利を挙げた相手が滋賀だけに、今節は勝利を狙いたいが大黒柱#40 スコット、先発PG#7 渡邊が負傷離脱中と現実は味方してくれない。互いに敬意は払ってもプロとは厳しい世界、自らの勝利のため滋賀も同情はしてくれないだろう。前節では決められるレイアップや3Pシュートを外し、ゾーン攻略にも苦しんで西宮に2ヶ月振りの勝利をプレゼントしてしまった。#3 サンバのみならず、全員が再び指揮官の信頼を勝ち取る為にこのゲームに臨むだろう。
- ・試合日時
3月28日(水) 19:05 - ・会場
富山市総合体育館 - →B.LEAGUEチケット
大阪vs琉球
シビアな残留争いを戦っている大阪は昨シーズンの因縁の相手である琉球と対戦。今シーズンの対戦は4戦全敗と琉球との相性は決して良いとは言えないが、チャンピオンシップ進出を1番乗りで決め、地区優勝もマジックが点灯中と秒読みの段階となっている琉球だが付け入る隙が無い訳ではない。
高い頻度で放たれる3Pシュートに安定感がないゲームやターンオーバーの増加が敗戦に繋がることが多く、直近富山に屈した試合を含む11敗で3Pシュートは28.5%の成功率に留まり、ターンオーバーは平均を上回る15.2本となっている。
B1の中で唯一相手のフィールドゴール成功率が40%を切る守備の素晴らしさは日本中に知れ渡っているが、攻撃の安定感を更に高めてチャンピオンシップに臨みたい。
大阪は身体能力の高い#3 藤高、#27 熊谷、#14 橋本といった日本人プレーヤーが豊富。琉球の3Pシュート%を下げ、ターンオーバーを誘発するような揺さぶりをかけたい。
- ・試合日時
3月24日(土) 18:05 - ・会場
サンエイワーク住吉スポーツセンター - →B.LEAGUEチケット
京都vs西宮
1/21以来の勝利を前節滋賀からもぎ取った西宮。守ってはゾーンで揺さぶり、攻撃では勝負所でのオフェンス・リバウンドが流れを引き寄せた。そんな中、原動力となったのはやはり昨季B1昇格の立役者#13 道原のリングに向かう強い姿勢と#9 谷のジャンプシュートだった。今節でも怯まずチャレンジャーとして戦う姿勢をチームで如何に貫けるかが重要だが、西宮の選手達に限って気持ちの有無は野暮な話かも知れない。
対するは総合力と明確な役割分担で強固なオフェンス・システム、「ボールと人を動かしイージーバスケットの創造」を築き上げてきた京都。前節、B1在籍関西勢ではB.LEAGUE誕生後初めてB.LEAGUE チャンピオンシップ進出を勝ち取った。戻ってきた#3 伊藤もパフォーマンスを落とすことなく貢献、日本人ビッグマンとしての優位性を前節でも発揮した#43 永吉は今節も活躍できる惑星や星々の並びになっている。
- ・試合日時
3月28日(水) 19:05 - ・会場
ハンナリーズアリーナ - →B.LEAGUEチケット
三河vs名古屋D
中地区トップの愛知ダービー。過去4試合対戦5戦目となる。三河はエースである#6 比江島が23節のSR渋谷戦で2Pシュート・3Pシュートが100%という驚異のシュート率を叩き出してみれば前節横浜とのGAME1では無得点ながら20分で9アシストと状況に応じて高い精度のスキルを繰り出している。
対する名古屋Dもリーグ屈指のウィングポジションの厚みがある。アベレージ以上の活躍が続く三河#14 金丸と#6 比江島の2人に対して、名古屋D#6 船生、#12 中東、#9 安藤など同時にほぼ同じサイズの選手をつけることが出来るチームは多くはない。その他PGポジションも守備的な三河#0 橋本vs攻撃が多彩な名古屋D#21 笹山と好対照なぶつかり合いも楽しみだが、何より注目は両チームのPFポジション、三河#32 桜木と名古屋D#8 張本のぶつかり合いだろう。3Pシュートも打てる#8 張本が#32 桜木との争いで主導権を握れる様な活躍が名古屋D勝利への近道だ。
- ・試合日時
3月28日(水) 19:05 - ・会場
ウィングアリーナ刈谷 - →B.LEAGUEチケット
富山vs新潟
富山#11 宇都と新潟#7 五十嵐のエースPG対決。アシストランキングでは#11 宇都が1位(平均7.4本)、#7 五十嵐が3位(平均5.6本)につけており、両者とも攻撃の起点となっている。また、#11 宇都は得点ランキングでも7位(平均16.5点)、昨季に続き3月17日の北海道戦でトリプルダブルを達成するなどチームから全てが求められている。
不安要素は疲労。平均プレイタイムでは#11 宇都が35分でリーグ1位、#7 五十嵐が31.1分でリーグ2位とここまでフル稼働を続けており、水曜開催の今節は疲労が懸念材料。富山の傾向としては平日の1発勝負にかける意味で#11 宇都を40分使いかねない勢いだが、チーム全体でプレイタイムをシェアして戦えるか、共にベンチワークが鍵となる一戦だ。
- ・試合日時
3月28日(水) 19:05 - ・会場
富山市総合体育館 - →B.LEAGUEチケット