【異競技対談】目指すは川崎2冠…柏倉哲平と脇坂泰斗が初対面「ザ・キャプテンって感じ(笑)」共通点も浮上
◆■プロアスリートの共通点
同じ神奈川県川崎市をホームとするバスケットボールB1の川崎ブレイブサンダースに所属する柏倉哲平と、サッカーJ1の川崎フロンターレに所属する脇坂泰斗による異競技対談が実現。1995年生まれ、背番号14、キャプテン経験者という共通点を持つ初対面の2人が、互いの競技の違いなどを探りながら、ホームタウン川崎への思いなどを語った。
お互いの競技について日本代表戦を見る程度だという2人は、試合スケジュールやファンの応援、試合前のルーティン、チームの川崎市との交流方法など、様々な視点で“違い”を見つけながら和やかなムードでトークを展開。そんななか、長いシーズンを戦うプロアスリートとして「リフレッシュの重要性」が共通点として浮上した。

初対面でもトークが弾んだ2人[写真]=金田慎平
フロンターレで司令塔を務める脇坂が「ポジションもあると思うんですけど、頭も疲れるので。リフレッシュするために娘と遊んだり、サッカーのことを一回忘れるというのも、頭のリフレッシュという点では大事」と話すと、柏倉も同意。「そこは同じですね。オフはもう一切バスケのことを考えないですし、バスケの映像とかもあまり見ないようにしています。練習が始まる前日の夜に次の試合に備えた映像を見たりとかはしますけど、なるべくオフになったらガラッと切り替えていますね」と頷いた。
◆■「ザ・キャプテンって感じ(笑)」
一方、対照的だったのがキャプテン像だ。
昨シーズンからフロンターレでキャプテンを務める脇坂は、周囲に気を遣うあまり自身のプレーに悪影響が出てしまったことがあったようで、「恩師の鬼木達前監督が『自分のことを100パーセントやってくれることがチームのためだ』と言ってくれて肩の荷が下りました。気負わずにやるようになりましたね」と、キャプテン像を作り上げた日々を振り返った。

川崎一筋の脇坂泰斗[写真]=金田慎平
昨シーズンまで滋賀レイクスでキャプテンを務めていた柏倉は、「コミュニケーションをとることが得意なので、脇坂選手とはタイプが違う」といい、「周りを見て、この人が今どう思っているかとか、調子が悪そうだなとか、そういうことにアプローチする。声をかけて周りを引っ張っていくタイプ」と正反対。脇坂からは「ザ・キャプテンって感じ(笑)」とツッコまれる一幕もあった。
今シーズンはキャプテンという肩書こそないものの、「キャプテンがいるから自分は何もしないというタイプでもないので、そのなかでも自分のリーダーシップを発揮して、チームに貢献したい」と柏倉。「チームメートだったり、スタッフ、サンダースファミリーのみなさんが『柏倉いてよかったよね』と、そう言ってもらえるような選手になりたい」と思いを口にした。
◆■川崎市で2冠を
4月5日と6日に川崎市とどろきアリーナで開催されるブレイブサンダースの試合では、2日間にわたってフロンターレとのコラボイベントを実施予定。競技の垣根を越えて川崎市を盛り上げたいという思いも持っている。

川崎に加入してからフロンターレの存在感の大きさを実感したという柏倉哲平[写真]=金田慎平
「川崎市を背負って戦っている以上、バスケットを通して川崎市を盛り上げていきたいなと思っています。ここ最近Bリーグが盛り上がってきている中、まだ川崎がBリーグで優勝というのを達成していないので、やはりそこを目指して自分たちも取り組んでいきたいなと思います。それを達成することによって川崎市全体が盛り上がるというのももちろん分かっているので、川崎フロンターレさんと一緒に切磋琢磨して盛り上げていけたらなと思います」(柏倉)
「フロンターレはサッカーだけではなく、川崎市を巻き込んで盛り上げていきたいという思いから、いろいろな活動もやっています。サッカー選手がこういうことをするんだという驚きや喜んでもらえるような活動を続けていきたいなと思います。ブレイブサンダースさんと一緒にバスケとサッカーを優勝して、川崎市で2冠をとれたらうれしいなと思っています」(脇坂)
対談後には、柏倉がリフティング、脇坂がフリースローを体験したほか、ユニフォームも交換。本拠地の隣で戦う仲間との親交を深めた。

柏倉からコツをレクチャーされた脇坂はフリースローを成功[写真]=サッカーキング
◆■川崎ブレイブサンダース 今後のホームゲーム
4月5日(土)18時5分~ vsファイティングイーグルス名古屋
4月6日(日)16時5分~ vsファイティングイーグルス名古屋
◆■川崎フロンターレ 今後のホームゲーム
4月2日(水)19時~ vs湘南ベルマーレ
4月9日(水)19時~ vs横浜F・マリノス