B2神戸が首位破り6連勝…165センチPG躍動「昇格を目標にできる」HC交代し逆襲ムード
3月26日、B2西地区の神戸ストークスが「りそなグループ B.LEAGUE 2024-25 SEASON」B2第28節で同地区首位のライジングゼファー福岡に95-85で勝利。6連勝を飾り、逆転プレーオフ進出への望みをつないでいる。
試合が大きく動いたのは神戸3点リードで迎えた第2クォーターだった。昨年末に山梨学院大学から特別指定選手として加入した野溝利一がコートに入ると、3ポイント5本の成功を含む18得点の大暴れ。身長165センチの小兵ガードは後半も冴えわたるシュートタッチで得点を重ね、ゲームハイとなる32得点を記録。3ポイントシュート9本の成功は、B2の今シーズン1試合最多3ポイント成功タイ記録となった。
神戸は2月18日付で開幕から指揮を取っていたブレドラッグ・クルニッチヘッドコーチとの契約を解除し、東頭俊典アシスタントコーチ兼通訳をヘッドコーチに配置転換。プレーオフ進出を目指し、12勝29敗の西地区6位と低迷していたチームの体制を変更していた。
「プレーオフ進出への最後の望みをつなぐために」(和田竜三朗チーム統括マネージャー)というフロントの思惑通り、これで指揮官交代後は9勝2敗と絶好調。ワイルドカードでのプレーオフ出場圏内まで2ゲーム差とし、リーグ戦残り8試合に希望を残している。

今シーズン途中から神戸の指揮をとる東頭HC[写真]=B.LEAGUE
福岡戦後、東頭HCは「就任時は7連敗していて、チームの自信が失われていましたが、『B1昇格を目標にできる』という話をしたことで、選手たちが自分たちの強みを理解し、改善すべき点に取り組むようになりました。ディフェンスの向上が特に大きく、若手の成長に引っ張られる形でベテランも良いプレーを見せています。外国籍選手やベテランが常にポジティブな声かけをしてくれることが、チームの意識を変える要因になりました」と、チームの変化を明かした。
次節は西地区3位の難敵・ベルテックス静岡とのアウェーゲーム。4月に入れば、プレーオフ進出を争うバンビシャス奈良との直接対決、そして待望の新アリーナ「GLION ARENA KOBE(ジーライオンアリーナ神戸)」でのホームゲームが待っている。
昨シーズン終盤には連日多くのファンがアリーナにかけつけ、2026年秋に開幕する新B1「B.LEAGUE PREMIER(Bプレミア)」の参入基準を滑り込みでクリアしたミラクル神戸。悲願のB1昇格へ、今シーズンは土壇場で白星を量産し、劇的展開の可能性を残している。
◆■3月26日のB2試合結果

終盤戦に怒涛の巻き返しを見せる神戸[写真]=B.LEAGUE
A千葉 97-70 鹿児島
静岡 86-78 熊本
愛媛 71-83 奈良
青森 79-93 富山
福島 66-74 山形
福岡 85-95 神戸
信州 80-69 福井
◆■3月26日終了時点のB2順位表
<東地区>
1位 49勝3敗 A千葉(優勝/PO進出)
2位 35勝17敗 富山(PO進出)
3位 33勝19敗 信州(PO進出)
4位 28勝24敗 福井
5位 20勝32敗 山形
6位 18勝34敗 青森
7位 12勝40敗 福島
<西地区>
1位 35勝17敗 福岡(優勝M5/PO進出)
2位 32勝20敗 鹿児島(PO進出)
3位 30勝22敗 静岡
4位 23勝29敗 奈良
5位 23勝29敗 熊本
6位 21勝31敗 神戸
7位 5勝47敗 愛媛