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2025.03.08

広島ファイナル進出!ニュータイペイに競り勝つ【EASL Final 4】

  • 月刊バスケットボール

2人が退場となるも2桁差で勝利!


グループA首位でEASL 2024-25 Final 4に進出した広島ドラゴンフライズは3月7日、マカオ特別行政区にある‍スタジオシティでグループB2位のニュータイペイキングス(台湾)と対戦。前半を40-41で終えた広島は3Q、ビッグマン2人がファウルアウトするトラブルに見舞われたが、ディフェンスから流れをものにして81-65で勝利。ファイナル進出を決めた。

初参戦となるEASL、香港イースタンに対して連勝スタートを切った広島は、敵地での水原KTソニックブーム戦で敗北を喫したものの、昨年末にはグループ首位だった桃園を下して首位に浮上。年明けのサンミゲル・ビアメン戦に94-63と大勝し、ファイナル4進出を決めると、最終戦の桃園戦も95-92で競り勝って5勝1敗。グループA首位でFinal 4進出を決めた。
一方、グループB2位のニュータイペイは、NBAのチャンピオンリングを持つ#7ジェレミー・リン率いる台湾の強豪。Final 4進出がかかったメラルコ・ボルツとの最終戦では、その#7リンが負傷欠場というピンチとなったが、106-96で勝利してグループ2位となった。

広島のスターターは、#12中村拓人、#30山崎稜、#13ドウェイン・エバンス、#34三谷桂司朗、#8ケリー・ブラックシアー・ジュニア。ミスから失点というスタートになったが、直後に#8ブラックシアー・ジュニアが活躍。3ポイントプレーを決めると、続くプレーでスティールから速攻を決めた。対するニュータイペイは速い展開から#9リー・カイアン、#1ジョセフ・リンが得点。残り5分を切ったところで11-11となる。その後、広島は#0寺嶋良がドライブから得点につなげたものの、ミスも出て15-19で1Qを終えた。広島はターンオーバー7、3Pシュート0/6と低調な立ち上がりになった。

早めに追いつきたい広島は2Q開始直後に#10上澤俊喜が3Pシュートを成功。#13エバンスもレイアップを沈めて20-19と逆転する。ここからは一進一退の攻防となった。中盤にかけて広島はスティールからの速攻で#21渡部琉がコーナー3Pを射抜くと#8ブラックシアー・ジュニアがフリースローで追加点。ペースを握ったかに見えたが、ニュータイペイも連続3Pシュートで応戦。このあと#21渡部がさらに2本の3Pシュートを射抜いたものの、#13エバンス、#8ブラックシアー・ジュニアが立て続けに3ファウルになるトラブルもあって40-41と1点ビハインドでハーフタイムを迎えた。広島は2Pシュート成功率では64/29%(9/14)とニュータイペイ(52.63%)を上回ったものの、3Pシュートは4/18と相手(6/10)より低調だった。



ハーフタイムのインタビューで、朝山正悟HCは「自分たちの連動性は出せている。ただ、ビッグマンがファウルトラブルも出ているので全員でいい形で戦いたい。(勝つためには)まちがいなくディフェンスをやり切ること」とコメント。3Q、そのディフェンスから流れを手繰り寄せた。序盤こそニュータイペイをスローダウンさせられなかったが、#8ブラックシアー・ジュニアの3Pシュート、フリースロー、#10上澤の3ポイントプレーと続けて決めるなどいい攻撃を見せる。その後、#8ブラックシアー・ジュニアが4ファウルとなってベンチへ。ピンチかと思われたが、広島は#4ケイン・ロバーツの好守からペースを掴むと、#21渡部が4本目の3Pシュートを成功。残り3分半で61-53とした。ここから1分半余りで3点差まで迫られたものの、#13エバンスが得点につなげて68-60で3Qを終えた。

勝負の4Q、広島は#10上澤、#0寺嶋、#12中村の3ガードでスタート。残り9分強、#15河田チリジがファウルアウトになり、4ファウルの#8ブラックシアー・ジュニアがコートに入る。残り8分40秒、合わせのプレーから#21渡部がレイアップを決めて70-60と2桁差にした。しかし、残り7分20秒、今度は#8ブラックシアー・ジュニアもファウルアウトになってしまう。

やむなくスモールラインナップになった広島だが、足を動かしてプレッシャーをかけてシュートミスを引き出す。すると#13エバンスのフリースロー、#10上澤のコーナー3Pで残り6分で75-60とした。一方、高さで勝るニュータイペイは時間をかけずにシュートを狙う。#7リンのシュートに続いて、#55ケネス・マニゴールトにフリースローを決められたが、その後はコンテストして確率を下げる。リードして終盤を迎えた広島は時間を使ってオフェンスを展開すると、プレッシャーをかけてニュータイペイに簡単にシュートを打たせず。2桁差を保ってクロージングに入ると反撃を許さなかった。4Qはわずか5失点とディフェンスが冴えた広島が81-65で勝利し、ファイナル進出を決めた。

20得点、11リバウンドでマン・オブ・ザ・マッチに選出された#13エバンスは、ポストマッチインタビューで「興奮しているよ。優勝するチャンスがあるということは特別なこと。素晴らしいメンバーたちと迎えるファイナルが楽しみだ」と笑顔を見せた。結果的に広島は#8ブラックシアー・ジュニアが18得点、#21渡部が16得点、#10上澤が14得点と4人が2桁得点をマーク。後半は4TOとミスも少なかった。



協力=Bリーグ