B2青森の猪狩渉が選手兼通訳兼ACの“一人三役”に…AC契約解除に伴い正式にコーチ就任
2月21日、B2東地区の青森ワッツは、猪狩渉と2024-25シーズンのアシスタントコーチ契約を締結したと発表。選手兼通訳としての活動も続けるといい、残りのシーズンは“一人三役”を務めることになった。
福島県出身で現在28歳の猪狩は、168センチ72キロのポイントガード。名門の能代工業高校(現:能代科学技術高校)出身で、スラムダンク奨学金8期生としてIMGアカデミーへ進学した経歴を持つ。Bリーグとアメリカの独立リーグでキャリアを積むと、今シーズンから青森へ加入し、ここまでリーグ戦27試合に出場。1試合平均4分2秒のプレータイムで、1.1得点0.6アシストをマークしていた。
現在ワイルドカードでプレーオフ出場圏内につける青森は、7日付で選手兼アシスタントコーチだった下山大地が契約解除となったため、アシスタントコーチが不在となっていた。
猪狩は「皆さんご存じの通り下山選手兼アシスタントコーチ退団後、チームの要請もあり私が兼任しておりましたが、この度正式にオファーを受けました。兼任する事がどれだけ大変な事かは、通訳も兼任している事からわかっているので、『私で大地さんの代わりが務まるのか?』という不安はありましたが、チーム全員の『大地さんの思いを無駄にしたくない』という気持ちに後押しされました」と今回の経緯を説明。
リーグ戦の残り19試合とその先のプレーオフへ向けて、「私たち全員プレーオフ出場、B2優勝、B.ONE参入何一つ諦めておりません!『諦めの悪い男、猪狩渉』の本領発揮はこれからです。そのためには、皆様1人1人のお力添えが必要です!是非会場に足を運んで、『2025新生青森ワッツ2.0』を応援してください!よろしくお願いします」とファンに呼びかけた。
今回の発表に際して、猪狩と北谷稔行ゼネラルマネージャーが発表したコメントの全文は以下のとおり。
◆■コメント
▼猪狩渉
「いつも、熱い応援ありがとうございます。この度、アシスタントコーチを兼任する事になりました猪狩渉です。
皆さんご存じの通り下山選手兼アシスタントコーチ退団後、チームの要請もあり私が兼任しておりましたが、この度正式にオファーを受けました。兼任する事がどれだけ大変な事かは、通訳も兼任している事からわかっているので、『私で大地さんの代わりが務まるのか?』という不安はありましたが、チーム全員の『大地さんの思いを無駄にしたくない』という気持ちに後押しされました。『渉に、ミスターワッツ下山大地の後任が務まるのか?』と不安視される方や『専任のアシスタントコーチと契約すべきだ』等の否定的なご意見が出ることも重々承知です。それでも大島HCはじめチーム全員が私の就任を望んでくれた思いに応えていきたいと考えています。
自チームや相手チームを分析し映像を作りインプットし、選手、そしてコーチとして練習や試合でアウトプットするという作業は、選手として自分が更に成長する為に、そして今後の人生においても貴重な経験になるとプラスに考えるようになりました。選手として結果を出すのは当然ながら、コーチとしても通訳としても自分の仕事を完遂します。
ここまで、大島HCと大地さんが築き上げた『ラン&ガン』スタイルに加え、よりハードなディフェンスと、セットオフェンスに磨きをかけていきたいと考えています。そのためには、主力選手だけではなく控え選手がよりハードにプレーする事で、主力選手が後半の大事な場面で足が止まらないようにする必要があります。
練習の強度も上げるつもりです。多分私がアシスタントコーチに就いた事を、彼達は後悔することでしょう(笑)私達全員プレーオフ出場、B2優勝、B.ONE参入何一つ諦めておりません!『諦めの悪い男、猪狩渉』の本領発揮はこれからです!そのためには、皆様1人1人のお力添えが必要です!
是非会場に足を運んで、『2025新生青森ワッツ2.0』を応援してください!よろしくお願いします!」
▼北谷稔行GM
「この度、猪狩選手にアシスタントコーチを兼任でやってもらうことになりました。
猪狩選手はシーズン当初から自分で気がついたことなどをチームへ的確にアドバイスをしてくれたり、若手と一緒にワークアウトしたりとチームメイトからの信頼も厚く、リーダーシップのある選手です。先日の福島戦を含めこの数試合、すでにご存じの方も多いと思いますが、積極的にチームメイトやスタッフに対してサポートする姿を目の当たりにし、感銘を受けていました。
そこで、アシスタントコーチの打診を猪狩選手にしたところ、『大地さんの想いを無駄にしたくない、チームのためになるなら何でもします』と話してくれました。日本のチームや海外のチームでの経験も豊富なので独自の観点からの的確な指示が、今後の19試合+プレーオフでの戦いをサポートしてくれることでしょう。
タスクオーバーになるのは間違いありませんが、それでもプレーオフへ向けたこのタイミングで熱い想いを持って快く引き受けてくれたこと、とても感謝しています。もちろん私も全力でサポートします。
大島HCと猪狩選手兼通訳兼アシスタントコーチを中心にさらに一丸となり目標を達成したいと思います。ブースターの皆様、引き続き応援よろしくお願いいたします。渉、ありがとう!」