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2025.02.06

中3で201cm!横浜BC U16エルマスリの夢は「NBA選手になることです」

  • 月刊バスケットボール

静岡戦では24リバウンドを奪取


「You can’t teach height」(身長は教えられない)。
1980年代にNBAユタ・ジャズを指揮したフランク・レイデンHCらが唱える言葉だ。テクニックやメンタルは鍛えようがあるが、身長だけはどうしようもない。バスケットボールにおいて、高身長が大きなメリットであることは言うまでもないだろう。

【写真】アダム・エルマスリ写真ギャラリー(11点)をチェック

2月1日、2日に開催された「インフロニア B.LEAGUE U16 CHALLENGE CUP 2025」(会場:国立代々木競技場第二体育館)で目を引いたのが、中学3年生ながら、201cmの身長を誇る#15アダム・エルマスリ(横浜ビー・コルセアーズ U16)。細身で長い手足を持つスタイルは、NBAを席巻するスター、ビクター・ウェンバンヤマ(スパーズ、221cm)をも連想させる。

「オーストラリアから10月ぐらいに日本に来て、大会に出るのは初めて。右も左もわからないままで出た中で、最後まで引っ張って使えた試合もありました。成長を見せてくれて良かったなと思います」と評価したのは白澤卓HC。初めてとは思えない冷静さも見せて、今大会は3試合に出場。ベルテックス静岡 U16戦では8得点、24リバウンド、3ブロック、5スティールという活躍も見せ、「チームでは、リバウンドをはじめとするディフェンスで貢献したいと思っています。もっとドライブも仕掛けたいです」と語っている。


白澤卓HCの指導を受けるアダム

バスケやラグビーをやっていた父(196cm)、日本人の母を持つアダムがバスケを始めたのは10歳。スキルはこれから磨かれるが、そのために必要なのが「身体操作の部分です」と白澤HCは説明する。「身長が高く、手足も長いため、思い通りに体を動かすのは容易ではありません。簡単に言えば、コーディネーションとなりますが、特に柔軟性が必要です。かつてU18に所属していたジェイコブス晶(現ハワイ大)がやったように、現在ストレングス&コンディショニングコーチと共にそこに取り組んでいます」。ジェイコブスを育成した際の経験が生かされるわけだ。

「将来の夢はNBA選手になることです。自分を受け入れてくれるところで、しっかり頑張りたいと思います」というアダム。中学卒業後、横浜ビー・コルセアーズ U18にそのまま進んでプレーを続けるという。「身長はまだ伸びています」と言うだけに、どこまで身長が伸びるのかも楽しみである。

Bリーグ U18としての初舞台は、例年通りなら6月から各地区で開催される『B.LEAGUE U18 REGIONAL LEAGUE 2025』となる。