三遠が“新アリーナ問題”巡り新たな声明「誤解を招く内容について…」
11月17日、B1中地区の三遠ネオフェニックスは、クラブ公式サイト上で「一部メディア報道における誤解を招く内容について」というタイトルで声明文を掲載。愛知県豊橋市から静岡県浜松市への新ホームアリーナ移転の動きを否定した。
2026年秋から始まる新B1「B.LEAGUE PREMIER(Bプレミア)」を目指してきた三遠は、売上高12億円、入場者数4000人、2027年10月開業予定の新アリーナ(豊橋市)をホームアリーナとすることで、Bプレミア参入条件をクリア。10月17日にBプレミア初年度から参戦するためのライセンスを交付された。しかし、11月10日に投開票された豊橋市の市長選で、新アリーナの建設に反対する長坂尚登氏が当選。三遠のBプレミア入りを不安視する声が上がっていた。
そんな中、同15日には三遠が現在ホームアリーナの一つとして使用している浜松アリーナがある浜松市の中野祐介市長が、定例記者会見で「詳しい経緯は承知していない」と前置きしたうえで「フェニックスのみなさんと連携を取りながら、もし仮にこちら(浜松市)に軸足を移されるようなことがあれば喜んで受け入れさせていただきたい」などとコメント。この日、三遠は「報道内容の中で誤解を招き、一部で混乱が生じている状況のため、ご説明させていただきます」と声明文を掲載した。
三遠が説明したのは、ホームアリーナ移転の報道、浜松市長の発言、豊橋市長への説明、ホームアリーナについての4点。
まず、現時点では浜松市とホームアリーナ移転について協議した事実はなく、クラブが浜松市の中野市長に確認したところ「ホームアリーナの浜松市移転は想定しておらず、発言の本意は『豊橋の皆さん頑張ってほしい』、『三遠ネオフェニックスを応援している』とエールを送ったものであるとのこと」と説明。先日の豊橋市長選で当選した長坂市長には、アリーナ建設の重要性をあらためて説明するために面会を申し込んでいるといい、「今後も豊橋市をホームアリーナとしてBプレミアライセンス維持を目指し、引き続き努力して参ります」としている。
なお、三遠のBプレミアライセンスについては、Bリーグの島田慎二チェアマンも12日のメディアブリーフィングで言及しており、「仮にアリーナ建設が破談になるようなことがあれば、当然のことながらBプレミアライセンスは取り消しとなります。ただ、実際にどれくらいのタイミングで(豊橋市議会が)決断されるのかわかっていないので。状況を見守るしかないなと思います」と、慎重な姿勢で受け止めていた。
三遠は昨シーズンB1中地区を制した強豪クラブで、今シーズンも爆発力あるオフェンスを武器に中地区首位と好調だが、ここ数日はBプレミア参入に必要な“新アリーナ問題”を巡る話題が続いている。