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2024.10.17

広島ドラゴンフライズ、粘る香港イースタンを退けてEASL白星スタート

  • 月刊バスケットボール

故障者多数の中、全員バスケで逃げ切り


頂点に立つのはどのチームか? 10月2日、約半年に及ぶ戦いを経て東アジアNo.1を決めるEASL(東アジアスーパーリーグ)2024-25シーズンが開幕となったが、いよいよ日本の2チームが登場となった。10月16日、広島ドラゴンフライズはエフピコアリーナふくやま(福山市総合体育館)で香港イースタンと対戦。ディフェンスに苦しみ、なかなか主導権を握れなかった広島だったが、リードを最後までキープして78-67で大会初戦をものにした。

【動画】中村拓人のリバースレイアップをチェック

日本生命 B.LEAGUE FINALS 2023-24で琉球ゴールデンキングスを下して初優勝を果たした広島は昨シーズンの主力のほとんどと継続契約。昨季引退した朝山正悟が新ヘッドコーチに就任した。その朝山HCは「単なる1試合ではなく、EASLにもBリーグにも全力で向き合って、てっぺんを取りにいく。そのチャンスがあると思って向き合っていきたい」と2つの優勝を狙うと明言している。

故障者が多く出ている広島は#12中村拓人、#30山崎稜、#21渡部琉、#8ケリー・ブラックシアー・ジュニア、#24ニック・メイヨが先発。まずはバックコートからプレッシャーをかけてハーフコート・バスケを強いらせると#30山崎のプルアップ3P、#8ブラックシアー・ジュニアの3Pプレーで効率よく得点していった。しかし1Q中盤、シュート成功率がダウン。香港の#21キャメロン・クラークにミドルシュートをことごとく決められてしまい、一旦追いつかれたが、再びディフェンスを引き締めると速い展開を作って25-18で1Qを終えた。

リードしているものの、ミスも出て流れを掴みきれない広島は2Q開始早々、#17武内理貴が足を痛めてコートを後に。嫌な雰囲気が立ち込めたが、#12中村がゴールにアタックして得点につなげると、#1市川真人がゴール下でねじ込み、#30山崎も速い展開から3Pシュートを射抜くなどリズムが徐々に良くなってきた。香港はここでボールマンに激しいプレッシャーをかけてきたが、素早いパス回しから#1市川が3Pシュートを沈めて2桁差に。さらに#4ケインが#33アイラ・ブラウンとのコンビで得点し、42-30でハーフタイムを迎えた。前半、広島は2Pシュート成功率が45.83%(11/24)、3Pシュート成功率が45.45%(5/11)をマークした。


ここぞというところで得点したブラックシアー・ジュニア

このまま主導権を握りたい広島だったが、3Qの入りでまたもターンオーバーが続くと、ゴールへのアタックを許して44-41と1ポゼッション差にされてしまった。それでも広島は#8ブラックシアー・ジュニアがゴール下でファウルを引き出して着実に得点。なんとかリードを保つと、#10上澤俊喜、#8ブラックシアー・ジュニアの連続3Pシュート、#12中村が技ありレイアップを沈めた。ここでデジタルスコアシステムに問題が発生。しばらく試合がストップするというトラブルがあったが、57-48と9点差で第3クォーターを終えた。

4Q立ち上がり、フィジカルなディフェンスにミスが出てしまった広島だが、ピックプレーからチャンスを作ると#12中村のレイアップ、#10上澤の3Pシュートで2桁差をキープ。その後、#4ケイン、#8ブラックシアー・ジュニアの連続3Pシュートも飛び出した広島は香港の反撃を断ち切り、78-67で勝利。りそなグループ B.LEAGUE 2024-25 シーズンでは開幕4連敗というスタートになった広島になってはうれしい今季初勝利となった。

広島は#8ブラックシアー・ジュニアが17得点、11リバウンドのダブルダブルでけん引。試合後には「お互いに支え合い、懸命にプレーできていると思う。あとは勝利を続けるだけ。今週は週末にも試合があるから、勢いをキープして調子を上げていきたい」とこの勝利をチーム上昇につなげたいと語った。そのほか#24メイヨが14得点、#1市川が11得点、#30山崎が10得点と4人が2桁得点をマーク。ケガもあって出場1分に終わった#17武内以外、全員が得点と正にチームとして掴んだ勝利となった。優秀プレーヤーには広島から#1市川、香港から#21クラークが選ばれている。

協力=Bリーグ