「やってくれるんじゃないか」河村勇輝のアメリカ挑戦にBリーグ島田チェアマンもエール
7月9日、Bリーグの島田慎二チェアマンがメディアブリーフィングに出席し、NBAのメンフィス・グリズリーズとエグジビット10契約に合意した河村勇輝についてコメントした。
日本代表としても活躍する河村は、福岡第一高校時代に三遠ネオフェニックスの特別指定選手としてBリーグデビュー。2022年に東海大学を中退してプロ転向すると、2023年には横浜ビー・コルセアーズの主力として新人王とMVPの同時受賞を含む個人6冠を達成。昨シーズンは2年連続のアシスト王に輝き、この度、海外挑戦の第一歩を踏み出すことになった。
島田チェアマンは「決まったことはうれしい。心から歓迎しています。チェアマンという立場で、どういうリアクションをされるのか、どう思いますか、と聞かれることもありますけど、それ以上に彼が結果を勝ち得たことは歓迎している」と、夢の実現に前進した河村を祝福した。
Bリーグとしても2030年までにNBAへ選手5名を輩出することを目標としており、島田チェアマンは「もしかすると日本人選手が第1号になるかもしれないということ。チェアマンとしてもファンとしてもわくわくしているし、(河村)勇輝であればやってくれるんじゃないかと信じています」とエールを送った。
また、河村の人間性、同時期にインディアナ・ペイサーズとエグジビット10契約に合意した富永啓生についても言及し、次のように思いを明かした。
「河村選手本人にもお祝いのメッセージを送っていますし、彼も自分の夢だけでなく『BリーグからNBAに挑戦できるということを証明できるように頑張りたい』というような、自分のことだけじゃなくリーグのことを慮った言葉もくれた。今回の強化試合の4試合、昨年のワールドカップ、Bリーグでのプレーをみても、彼の成長スピードがちょっと速いというのは証明されている。スキルとしての成長に加え、何よりも彼の人間性が素晴らしいので。賢いですし、コミュニケーション能力もあるし、人として素晴らしい人物。渡邊雄太選手にも通ずると思うけど、(NBAは)能力だけで勝ち得ていける世界ではないと思う。この選手がチームに必要だと思わせる何かが必要だと思いますし、(NBAで評価される要素の中に)能力だけじゃなくて人間性みたいなところが絶対にあるというのは渡邊選手と以前話したこともある。そういう意味ではスキルと人間性を持ち合わせる彼には十分チャンスがあると信じているので、応援していきたいと思う」
「Bリーグ経由ではないとはいえ、富永選手も同じタイミングで同じ契約を勝ち得た。(エグジビット10契約は)馬場雄大選手、渡邊雄太選手に続いて2人。なんとか、田臥勇太選手、そして渡邊雄太選手、八村塁選手に続いて、4人目、そして5人目のNBAプレーヤーの誕生を心待ちにしています」