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2024.01.28

大阪との激闘を制し9連勝のアルバルク東京、安藤周人が語る接戦を勝ち切れる強さの源「今年は結束力が全く違います」

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安藤周人

「劣勢になっても自分たちのやるべきことは変わらないと、常に全員が再確認できている」

アルバルク東京は1月28日、ホームで大阪エヴェッサと対戦し、最後までもつれる激闘を83-81で制した。これで連勝を9に伸ばしている。

試合は出だしから、共に譲らない一進一退の攻防に。大阪の積極的なインサイドアタックもあって、A東京はレオナルド・メインデル、アルトゥーラス・グダイティスと主力のファウルトラブルに苦しんだが、選手層の厚さでカバーすることで崩れない。大阪の1点リードでハーフタイムを迎えた。

後半に入っても均衡状態は続くが、第3クォーター終盤にA東京は安藤周人のブザービーターの3ポイントシュートなどによる猛攻で7点のリードを奪う。そして第4クォーターに入ると、前半の無得点から一転、シュートタッチを取り戻した安藤の怒涛の3連続3ポイントシュート成功により、残り約8分でA東京は一気にリードを15点にまで広げた。

「第3クォーターの終わりに良いタッチで打てたことでリズムに乗れました。あの場面ではザック(バランスキー)さんから『よく見ていて』と一言あって、普段とは違う動きの中からノーマークで打てました。信頼されていたので、決め切れて良かったです。あそこで入ったからこそ、その後で気持ちよく打てました」

こう振り返る安藤の爆発によって、このままA東京が押し切るかと思われた。しかし、ここから大阪は第4クォーターだけで14得点を挙げた橋本拓哉の活躍によって徐々に点差を縮めていく。また、チームオフェンスでうまくミスマッチを作り出しイアン・ハマーがゴール下で確実に決めることで、A東京の堅守を攻略。残り20秒にはハマーの得点で遂に81-80と試合をひっくり返した。

だが、A東京は直後のオフェンスで時間を使わずすぐにメインデルがドライブを仕掛け、レイアップを沈めて再逆転。そして、橋本の勝ち越しを狙ったドライブをサイズとバランスキーの見事な連携によるディフェンスで防いで激闘を制した。

後半だけで15得点を挙げて勝利に大きく貢献した安藤は、勝って兜の緒を締めた。「(第4クォーターで)15点リードにした時、20点差に持っていけずに油断できない状況だったのに、チームとしてホッとしてしまったところがありました。勝ったから良かったですが、反省点の多い試合だったと思います」

ただ一方で「今日の内容で勝ち切れたことは本当に大きいです」と言い、昨シーズンのチームにはない勝負強さへの手応えを得ている。「今年は結束力が全く違います。これまでは追い上げられた場面で、なかなかコミュニケーションを取れなかったところがあったのが、今はしっかりと取れています。劣勢になっても自分たちのやるべきことは変わらないと、常に試合の中でコートにいる5人全員が再確認できているのが今の強みです。それができているので、接戦でも勝ち切れていると思います」

安藤周人

千葉J、琉球、三遠と続く難敵との連戦「楽しみな組み合わせですし、早くやりたい」

今シーズンここまでわずか4敗と、負けないA東京の真髄を今日の試合ではあらためて示した。だが、ここからのA東京は31日に千葉ジェッツ、2️月3日と4日に琉球ゴールデンキングス、10日と11日には三遠ネオフェニックスと、リーグ上位との対戦が続くタフなスケジュールが待ち構える。

「正直、しんどい組み合わせだと思います(笑)」と安藤も語るが、同時にチームのさらなる成長をもたらす、歓迎すべき試練とポシティブにも捉え、次のように意気込んだ。

「今回の2試合でもそうですが、対策もかなりされているので、なかなかうまく行かないことは分かっています。その中で自分たちのやるべきことはまずはディフェンスで、相手に合わせるのではなく自分たちがいかに主導権を握れるのか。上位との対戦になるとリバウンド、ディフェンスの強度が上がります。それでも、自分たちのやるべきことを遂行すれば負けることはないと思っています。楽しみな組み合わせですし、早くやりたいと思います」

そして「去年のCSで千葉さん、レギュラーシーズンで琉球さんに敗れた時は、ともにフィジカルで負けていたイメージがあります」と振り返り、心身ともに相手のプレッシャーに負けないたくましさが必要になると強調する。

「上位との対戦になるとリバウンドにしろディフェンスにしろ、より強度が上がります。フィジカルの負担が増えるのは分かっていますが、それに対して自分たちがいかに引かないか。僕たちは身体が強いのでどれだけ押しても問題ないだろ、みたいな感じでくると思います。相手に勢いによく来られると引いてしまう部分があるので、そこはしっかり修正しないといけないと思います」

また、デイニアス・アドマイティスヘッドコーチも、ここからの難敵との連戦をこのように重要視している。「まずは、千葉J戦に集中しています。いろいろなスタイルのチームと対戦する中で、ここは一つの山場だと感じています。プレーオフの前、ここでチームがどういう方向性を見せて、どれくらい自分たちの力を見せられるのか、一つの楽しみと考えています」

2月11日の試合を終え約2週間の代表ブレークに入る時、A東京の立ち位置が変化しているのかどうか。それは今シーズンの覇権争いに大きな影響を与えるため、ここからの連戦は特に見逃せない。