新天地での飛躍を誓うA東京のテーブス海…「チームを勝たせられるようなPGに」
「ホーム開幕戦ということで『必ず勝ちたい』という気持ちが強かったです」
10月14日、B1リーグ第2節の第1戦で宇都宮ブレックスに75ー60で勝利したアルバルク東京のテーブス海は、重要な一戦をこのように語った。
A東京としては開幕から3戦目。ホーム開幕戦となったこの日は10040人が国立代々木競技場第1体育館に集った。これはBリーグ1クラブ主管試合では1試合最多入場者数となる数字で、翌日の第2戦では10225人と、さらに記録を更新している。
試合は、待ちに待ったホーム開幕戦ではあったものの、「前半はオフェンスで苦労してしまい、流れもなかなか来ませんでした」(テーブス)と、前半を終えてA東京が4点のビハインドを負う。それでも、「ディフェンスを我慢して、後半に自分たちの流れが来ましたし、オフェンスでは遂行しないといけないところをしっかり遂行できたと思います」と、後半に激しいディフェンスから勝機を見出し、第3クォーターで逆転に成功。最後は15点差を付けて連勝を3に伸ばした。
スターターのポイントガードを務めたテーブスは、「宇都宮に対して何かキッカケを作れるように、積極的にシュートを打っていくことを意識していました」と、24分44秒の出場で10得点。特に苦しい時間が続いた前半に気を吐いたが、これについては、「宇都宮のディフェンスのプレッシャーが強く、チームとしてなかなかオフェンスが機能しませんでしたが、その中で最後に自分にボールが回ってきて、ピックからジャンプシュートで空いてることが多かったので、そこはもう決め切るしかないと思っていました」と、振り返った。
今シーズンよりA東京に加入したテーブスは、今夏の「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」に向けた日本代表候補に名を連ねていた一人。最終的にはエントリーの12名には惜しくも入らなかったが、得点力を兼ね備えたポイントガードだ。新天地については、「本当にやりやすいですね。周りにこれだけ素晴らしい選手がいると、自分の役割もすごく明確です」と、語る。また、「ヘッドコーチからも自分の役割を明確に伝えてもらっています。(チームに)フィットするところはフィットして、逆に自分がリードしていかないといけない時間帯もあると思うので、そういうときは、しっかりリードをしていきたいです」とも意気込んだ。
なお、ヘッドコーチからは、最後にシュートを打つシチュエーションがあったら絶対に打つようにと言われているようで、それも踏まえた上で「そこは特に意識している」という。
「チームを勝たせられるようなポイントガードになりたい」という188センチの司令塔。翌日の第2戦では宇都宮の前に70ー71と惜敗したが、シーズンはまだ始まったばかり。すべてにおいて努力をしていきたいというテーブスは、チームの2018―19シーズン以来の優勝に向けてこれからも研鑽を磨いていく。
文=田島早苗