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2023.10.07

【Bリーグ開幕特集 シーホース三河】課題のバックコート陣の得点能力向上に成功、全選手がキャプテンとしチーム一丸で挑む

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古豪復活なるか!?新しい時代を迎える今シーズン最注目チーム

新たなチーム作りを模索するシーホース三河は、アイシン精機時代から28年間チームを率いた名将・鈴木貴美一ヘッドコーチの退任を発表した。そして、伝統ある三河の新時代を任されたのはライアン・リッチマンヘッドコーチだ。NBAウィザーズのビデオコーディネーターから戦術・分析・育成担当のアシスタントコーチ、Gリーグ(NBA下部リーグ)のヘッドコーチを経て、再度ウィザーズのアシスタントコーチ(ヘッドコーチ代行含む)と『叩き上げ』で積んだキャリアを引っ提げて三河のヘッドコーチに就任した。

今シーズンの三河は、ダバンテ・ガードナーというリーグ有数のスコアラーを有しているにもかかわらず、オフェンシブレーティング(100回攻撃したと仮定した場合の平均得点)はリーグ13位と苦しい結果となった。ここに対し、平均10.4得点、6.3アシストを記録し、京都ハンナリーズでブレイクした久保田義章を獲得した。西田優大と共に平均2桁得点を計算できる選手として期待が高まる。さらにアジア枠としてKBL2年連続ベスト5を受賞したスコアラーのイ・デソンを獲得し、課題となっていたバックコート陣の得点能力向上に動いた。さらにリーグ20位と低迷した3ポイントシュート決定率に対しては、ベテランシューターの石井講祐(34.5%)とB3から卜部兼慎(37.7%)を獲得し、補強を成功させている。外国籍選手はスペーシングに寄与することができるジェイク・レイマン、久保田のピック&ロールの相棒としてザック・オーガストが加入し、4アウトバスケット志向と予想できるロスターを揃えた。昨シーズンの課題となったディフェンスにおいても、リーグワースト2位の3ポイントシュート失点割合を抑えるローテーションディフェンスの構築に期待である。

ロスターが昨シーズン通りの活躍をした場合(昨シーズン、チームが未定だったクレイマンについては計算外)、3ポイントシュート試投割合と決定率が狙い通りに向上することが見込まれており、ガードナーの突破力を最大限に引き出せる4アウト戦略を予想している。本来シューティングガードのポジションであるデソンと、本来スモールフォワードのレイマンをどのポジションで起用するのかも注目である。また、容易にディフェンスローテーションが可能なラインナップを組むことができる点は非常に強力だ。インサイドの厚みに関して言えば、インジュアリーリストに入ってしまったシェーファー・アヴィ幸樹の復帰が待たれる。

所属選手一覧

『FP(ファンタジーポイント)最多日本人選手』

※FP(ファンタジーポイント)は、選手の活躍度合を計る指標となるポイント。各選手が実際の試合で記録した成績に応じて算出される。

久保田義章
昨シーズンに一気にブレイクした、プライマリーハンドラーでもありショットクリエイター。プレータイムは27分に増加し、平均10.4得点と2桁に乗り、6.3アシストはリーグ4位を記録している。味方のピックを使った動きが多彩で、特にペイントへ侵入した際には多彩な技で、ビッグマンディフェンスの下がり具合や、自身のマークマンとの距離、ヘルプディフェンスの状況、味方のロールの深さを瞬時に判断し、最適解を選択することができる選手だ。1日も早くガードナーやオーガストとのピック&ロールを見たい三河ブースターが大勢いることだろう。

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【注目選手】

ザック・オーガスト
昨シーズンは、トルコリーグで38試合に出場し平均23分のプレータイムで12.8得点、8.0リバウンド、そのうち約半分がオフェンスリバウンドを記録。3ポイントシュートこそほとんど打たないが、2ポイントシュートだけで10得点を挙げる活躍を見せた。ロールとカッティングプレーやドリブルによるペネトレイトを得意とする選手で、ピック&ロールからポケットパスを受け取り、ペイントに一歩でも侵入しステップを踏み始めると、そのまま相手越しにダンクを叩き込むことができる。もしパスを受けられなかったとしても、ディフェンスの半歩でも裏を取ることができればアリウープを叩き込むアスレチックな選手だ。このタイプの選手はアシストに長けたガードとの組み合わせで真価を発揮するため、久保田とのピック&ロールには要注目である。

ジェイク・レイマン
2016年にNBA2巡目でドラフトされてから7シーズンをNBAで過ごし、最終年の年俸は約4億3000万円と言われている選手。昨シーズンはスペインのマンレサと契約したが、椎間板ヘルニアと診断されリハビリに専念。メリーランド大の先輩後輩の関係で、10年来の付き合いとされているリッチマンヘッドコーチの誘いを受け三河へ加入した。基本的なプレースタイルは、3ポイントシュート、ドライブ、カッティングとスモールフォワードそのもので、ユーロステップからのスコアを得意とする。ペイントエリアは早めにスペーシングし、1対1の状況を作ることで高確率で得点を稼いでくれるだろう。

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