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2023.10.02

【B1クラブ展望/京都】チーム大改造断行…バラエティに富んだメンバーでCS進出争い参入

  • バスケットボールキング

 一昨シーズンに比べると接戦が増え、勝率も上がったとはいえ、京都ハンナリーズは昨シーズンも22勝38敗と負けが込み、西地区7位でフィニッシュ。手応えと反省の両方をふまえ、就任3シーズン目となる渡邉拓馬GMはこのオフに積極補強に打って出た。

 ロスター13人のうち、新加入は実に9人を数え、その顔ぶれも多士済々。チャールズ・ジャクソンとケビン・ジョーンズ、いずれもかつてのリーグ新人王である岡田侑大と前田悟と、この4選手にはチームの軸としてフル回転が期待。また、内外をこなせるステイシー・デイヴィスがフィットすると、あらゆる手段で得点できる怖い布陣が整う。

 久保田義章が去ったポイントガードのポジションでは、水野幹太ら既存の選手が、昨シーズンに続いて指揮を執るロイ・ラナHCの戦略を遂行するうえでも特に重要な存在。そこに加わった澁田怜音が競争を促し、チーム全体を活性化させることも大いに期待して良さそうだ。

 若手が多いという点も京都の強み。ラシードファラーズや半澤凌太らは環境が変わったことでその才能を本格開花させる可能性もあり、彼らの成長によってはチャンピオンシップ進出争いの輪に割って入ってもおかしくない。昨シーズン4クラブが地区優勝を争い、ついにリーグ優勝クラブを輩出した西地区は、B2からの昇格組も勢いがあり、ますます激戦区の様相を呈する。その中で、京都は注目すべきクラブの1つとなるだろう。

◆■KEY PLAYER/C #10 チャールズ・ジャクソン

ジャクソンの人懐っこい性格は京都ブースターの心をつかむはず [写真]=B.LEAGUE

 レギュラーシーズンMVPの河村勇輝に勝るとも劣らない貢献度で、横浜ビー・コルセアーズの躍進の一翼を担ったジャクソンは、京都でも攻守にわたってペイントエリアを制圧するだろう。

 ビッグマンながら速攻には欠かさず参加する点や、決して個人プレーに走らない点など、プレーの面で京都に大きなプラスをもたらすだけでなく、その人間性も大きな魅力。明るく人懐っこいキャラクターはチームをポジティブな空気で包むとともに、京都ブースターの心も必ずつかむはずだ。

文=吉川哲彦

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