【B1クラブ展望/横浜BC】目指すはタイトル獲得…海賊たちの新たな挑戦が始まる
昨シーズンは天皇杯、チャンピオンシップともに4強入りを果たし、横浜ビー・コルセアーズは台風の目となった。クラブ史上初の快挙を達成したものの、青木勇人ヘッドコーチは「『悔しい』で終わったシーズン」と強調する。
その悔しさを晴らすためには、より高い場所へ行くしかない。つまり、2023-24シーズンの海賊たちが見据えるのは、Bリーグ初のタイトル獲得である。
「スタイルとしては昨シーズンを踏襲しつつ、スタンダードを上げていきたい」。指揮官は引き続きディフェンスに重きを置く方針を示し、オフェンスに関しては「もう少しペイントアタックを増やしていかないといけない」とコメントした。
昨シーズンの飛躍に大きく貢献したチャールズ・ジャクソンら4選手がチームを去った。だが、それをカバーできる実力者たちの獲得に成功し、青木HCが「リバウンドもスコアリングに関してもリーグで実績がある」と評価するジョシュ・スコットとジェロード・ユトフが加入。日本人選手ではオールラウンドなプレーが光る杉浦佑成、西野曜を迎え入れた。
昨シーズンは、優勝した琉球ゴールデンキングスに次ぐ平均40.4リバウンドを記録したことも大きかった。そのため、199センチの西野、帰化選手のエドワード・モリスの働きも重要なる。得点面では、横浜BCの未来を担うであろうキング開と松崎裕樹のさらなる活躍に注目したい。
◆■KEY PLAYER/PG #5 河村勇輝
昨シーズンはレギュラーシーズンMVPを含む個人6冠を獲得し、「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」でもその名を世界に知らしめた。個人タイトルはいらない。河村勇輝が渇望するのは優勝トロフィーであり、それを自らのプレーでもたらすことだ。
「今シーズンは本当に全身全霊で戦い抜きたいと思います。ビーコルに来て4年目になるので、あとは本当に優勝するだけかなと。優勝するためだけに自分ができることを最大限やっていきたいですし、全身全霊でチームを引っ張っていきたいなと思います」
文=小沼克年