初優勝を目指した琉球 U15と福岡 U15の対決は 琉球 U15の越がゲームを支配し、念願の頂点へ
2025年3月30日(日)、5日間にわたり幾多の激戦が繰り広げられてきた「インフロニアB.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2025」が、ついに最終日を迎えた。決勝の舞台に上がってきたのは琉球ゴールデンキングス U15とライジングゼファー福岡 U15。琉球 U15は昨年大会の準優勝チーム。前日の準決勝では昨年大会3位のサンロッカーズ渋谷 U15の挑戦をはねのけた。対する福岡 U15は一昨年、2023年大会の準優勝チーム。昨年は準々決勝でSR渋谷 U15に敗れたが、今大会では昨年大会優勝の横浜ビー・コルセアーズ U15を50-46で破って、2年ぶりの決勝進出。両チームとも実力、実績のあるチームながら、いまだ優勝はなく、初優勝を目指しての戦いとなった。
両者厳しいディフェンスを繰り広げ、ロースコアな展開の中、琉球 U15 #54越圭司が積極的な攻撃から得点を重ね、1クォーターを12-7とリードを奪う。2クォーターに入ると今度は#54越がディフェンスを引き付けて、味方のシュートを生み出すなど、福岡 U15ディフェンスを崩しにかかる。さらに#29宮里俊佑も3ポイントシュートで続き、波に乗った琉球 U15は13-0のラン。27-10と一気にその差を開いた。その後、福岡 U15は #34栗本富美也、#13津崎進人が立て続けに3ポイントシュートを決めて追いすがる。しかし、福岡 U15が流れをつかもうとするたびに、#54越が3ポイントシュートで流れを断ち切り、前半を33-20とした琉球 U15が主導権を握った。#54越は前半だけで19得点を記録している。
後半に入ると追い付きたい福岡 U15は3ポイント攻勢を見せる。#34栗本、#5有田直生が2本連続で決めると#14乙藤睦拓も続く。一方、琉球 U15は1年生ながらスターターを務める#12大城瑛士が#54越と共に存在感を見せて対抗し、福岡 U15の流れを押し返す。
46-36と10点リードで迎えたに最終クォーター。出だしから#54越、#29宮里とダブルエースが躍動し55-36と19点にリードを広げ、琉球 U15が試合を決めにかかる。福岡 U15は#13津崎がバスケットカウント、#34栗本、#5有田が3ポイントシュートを決めるなど粘り続けるものの、琉球 U15はそれを上回る攻撃力を見せて71-53と突き放した。 「琉球 U15の両エース(#54越、#29宮里)をどう抑えるかが難しく、ダブルチームにもいったのですが、引き付けてからパスをさばかれ、そのパスを受けたほかの選手たちにしっかりとシュートを決められてしまいました」と福岡 U15の鶴我隆博ヘッドコーチは敗因を語る。チーム最多の14得点を挙げた#34栗本も「2人を抑えることが難しかったです。自分はアウトサイドでも、インサイドでもやらなければならないのですが、インサイドでもう少し頑張らなければなりませんでした。次のステージでは、2人を超えられるように成長していきたい」と琉球の両エースを抑えられなかった悔しさを表した。
この試合37得点を挙げた#54越に対し、末広朋也ヘッドコーチは「もちろんオフェンス面もすばらしいのですが、ディフェンスの位置取り、読みも完璧でした。そうしたところからいいオフェンスにつながったのだと思います。実は、準決勝では目立たないとろころをおろそかにしており、ミーティングで指摘されていたのですが、今日はしっかりとやり遂げてくれました」と明かす。
昨年大会の決勝、今年の「京王Jr.ウインターカップ2024-25」でも決勝で敗れた琉球 U15。「あと一歩、何が足りないのだろうかと考えてきました。それが、メンタルの部分や、チームを助けること、ディフェンスだったり、リバウンドだったりといった泥臭いプレーを、プレーメーカーとしてやらなければならないと気付かせてもらい、それができたことで最高の景色を見ることができました」と#54越は念願の優勝を成し遂げた喜びを口にした。自らの得点だけでなく、ディフェンス、ルーズボールとチームの一員としての役割を全うした#54越が文句なしの大会MVPを受賞した。
[決勝戦]
福岡 U15 53 - 71 琉球 U15
[3位決定戦]
横浜BC U15 46 - 53 SR渋谷 U15
[最終順位]
優勝/琉球ゴールデンキングス U15
準優勝/ライジングゼファー福岡 U15
3位/サンロッカーズ渋谷 U15
4位/横浜ビー・コルセアーズ U15
5位/名古屋ダイヤモンドドルフィンズ U15
6位/岩手ビッグブルズ U15
[大会MVP]
越 圭司(琉球 U15/#54)
[ベスト5]
岸 歩武(SR渋谷 U15/#21)
津崎 進人(福岡 U15/#13)
栗本 富美也(福岡 U15/#34)
宮里 俊佑(琉球 U15/#29)
越 圭司(琉球 U15/#54)
■「インフロニア B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2025」概要
【目的】 「インフロニア B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2025」は、B.LEAGUE U15チームの文化の構築と醸成、世界に通用する選手の輩出に向けた育成強化の礎を形成するための機会を提供する。
【開催日程】 2025年3月26日 (水) ~3月30日 (日)
【会場】 東京体育館 (東京都渋谷区)
【大会形式】大会1・2日目 : 13グループ (1グループ3~4チーム) に分かれて、予選リーグ
大会3・4・5日目 : 予選リーグを勝ち抜いた13チームによる決勝トーナメント
【出場チーム】 計51チーム
【大会公式サイト】https://www.bleague.jp/u15-championship/2025/