ライバルの挑戦を退けた琉球U15が2年連続、 前年王者に挑んだ福岡 U15が2年ぶりの決勝進出を果たす
2025年3月29日(土)、26日(水)に開幕した「インフロニアB.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2025」もいよいよ準決勝。
1試合目は昨年大会準優勝の琉球 U15と3位のSR渋谷 U15の顔合わせとなった。両チームは年初に行われた「京王Jr.ウインターカップ2024-25」の準々決勝で対戦し、琉球 U15が53-43で勝利している。また、琉球 U15の#29宮里俊佑、#54越圭司、SR渋谷 U15の#21岸歩武の3人は、昨年大会で2年生ながらベスト5に選出された逸材。特に越と岸はポイントガードとしてマッチアップすることが多く、共にスコアラーとしても期待される司令塔同士の対決でもある。
互いにライバルを意識し合う戦いは、SR渋谷 U15が勢いよくスタートする。エースガードの#21岸が連続ゴールで流れを作ると#7西尾剣も3ポイントシュートで続き、琉球 U15はタイムアウトでの修正を余儀なくされる出だしとなった。その後、琉球 U15は#54越、#29宮里を中心に徐々に追い上げるが、SR渋谷 U15も思い切りよく放つ#8田中魁一らの3ポイントシュートが決まり、22-17とリードしたまま1クォーターを終えた。
2クォーターに入ると強度を上げてきた琉球 U15ディフェンスの前にSR渋谷 U15のオフェンスが停滞。ジリジリと琉球 U15が追い上げを見せる。前半残り2分56秒で#54越がファウルを受けながらも3ポイントシュートを決めて32-30とついに逆転。フリースローも決めて4点プレーとし、チームに勢いをもたらした。
SR渋谷 U15は34 - 40と6点ビハインドで入った後半、#21岸がファウルトラブルに陥ってしまう。しかし、#21岸が不在の間、スターターに名を連ねる2年生ガードの#47山野井皓がチームを引っ張り、何とか食らいついていく。4クォーターもディフェンスで奮闘し、残り5分で#29宮里が3ポイントシュートを決めるまで無得点に抑えて46-48とワンゴール差まで迫っていた。ここから3ポイントシュートの決め合いとなるが、#21岸が不運なファウルで5ファウルとなってしまう。それでも#2木村海斗、#7西尾の3ポイントなどで最後まで意地を見せたが、琉球 U15は#54越、#29宮里のダブルエースが崩れることなく67-60で勝利に導いた。この試合#29宮里が37得点、#54越が24得点と総得点のほとんどを2人で稼ぎ出した。ライバル対決を制した後も、2人の口からは「目標は優勝」と気を緩めることはなかった。
一方、敗れたSR渋谷 U15の#21岸は「何としてもチームを勝利に導きたいという思いが、試合の出だしに出たのだと思います」としながら、「気持ちが前に出過ぎてしまった」と、この試合に懸けた思いと、自身のファウルトラブルへの反省を口にした。
「岸はプレー面だけでなく、存在自体が大きな選手です。ファウルトラブルはありましたが、周りがフォローし、最後までしっかりと戦ってくれました。最高の姿を見せてもらったと思います」とSR渋谷 U15の秋葉真司ヘッドコーチは。「負けという結果にはなってしまいましたが、ここまでの取り組みもすばらしかったです。ですから、最後まで最高の姿を見せてほしい」と選手たちに伝え、最終日の3位決定戦に臨む。

続く昨年の覇者、横浜BC U15と福岡 U15の準決勝は、先行する福岡 U15に横浜BC U15が付いていく展開。一時は12点差まで離れたものの、気が付けば横浜BC U15が追い迫る。38-36と福岡 U15がわずかワンゴールのリードで迎えた最終クォーター。お互い激しいディフェンスを繰り広げる中、最初のゴールは残り6分26秒のこと。#13小林蒼太がドライブを決め、38-38と横浜BC U15がこの試合で初めて同点に追い付いた。
その後も逆転、再逆転と緊迫したゲームは続く。福岡 U15 #13津崎進人の3ポイントシュートで4点差に開くも、横浜BC U15は#2井田航里がドライブで相手ディフェンスをこじ開け、残り42秒で46-48とワンゴール差。その後、ファウルゲームを仕掛けるも、#34栗本富美也がペナルティで得たフリースローをしっかりと決めて50-46で逃げ切りを果たした。
「前半、自分たちがやりたいバスケができませんでした。もう少しインサイドへ攻め込んでいきたかったのですが、福岡 U15のディフェンスに押し返されてしまいました」と横浜BC U15の京希健ヘッドコーチは敗因を語る。最後の追い上げで気迫あふれるプレーを見せた#2井田は「自分の得意なドライブでチームを勝利に導きたかったのですが、一歩届きませんでした」と悔しさを表した。
3月30日の決勝は、2年連続進出の琉球 U15、2年ぶり進出の福岡 U15の九州勢による対決となった。
[準決勝結果]
SR渋谷 U15 60 - 67 琉球 U15
横浜BC U15 46 - 50 福岡 U15
■「インフロニア B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2025」概要
【目的】 「インフロニア B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2025」は、B.LEAGUE U15チームの文化の構築と醸成、世界に通用する選手の輩出に向けた育成強化の礎を形成するための機会を提供する。
【開催日程】 2025年3月26日 (水) ~3月30日 (日)
【会場】 東京体育館 (東京都渋谷区)
【大会形式】大会1・2日目 : 13グループ (1グループ3~4チーム) に分かれて、予選リーグ
大会3・4・5日目 : 予選リーグを勝ち抜いた13チームによる決勝トーナメント
【出場チーム】 計51チーム
【大会公式サイト】https://www.bleague.jp/u15-championship/2025/