『スタッツで見るBリーグ』Bリーグ 2024-25シーズン効率最強選手ランキング
りそなグループ Bリーグ2024-25シーズンも40試合を消化。「りそなグループ B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2024-25」が視野に入ったチームもある中、各チームで好調を維持する選手たちをランキング形式で紹介していこう。
得点力とは何か
一般的には「得点を稼ぐ能力」と考えられているが掘り下げていくと、得点を獲得している量、その決定率、エリアの多様性、チーム戦術といった多角的な側面から考える必要があるが、今回は公開されているBoxスタッツから算出可能な「得点期待値」と「eFG%」というスタッツをもとに選手の得点力をはかっていきたいと思う。
得点期待値とは
1回の攻撃で獲得できる平均得点を表すスタッツで、 シュートだけでなくフリースローやターンオーバーも考慮して算出されるため、 得点期待値が高い選手は「ボールを持った時に効率よく得点できる選手」と言えるだろう。
【計算式】
得点期待値 = 選手の総得点 / 選手の総攻撃回数
※選手の総攻撃回数= シュート本数 + ターンオーバー数 + (0.44 * フリースロー本数)
eFG%とは
2ポイントと3ポイントの価値の差を調整したシュート成功率を表すスタッツで純粋にシュートの実質決定率を示す。
このスタッツを加味することで、低確率でも得点の期待値が高い3ポイントシュートを多投し得点期待値は高くても、シュート成功率自体は低いという矛盾を解消することができる。
【計算式】
eFG% = フィールドゴール+(0.5×3Pシュート成功数)/フィールドゴール試投数
ランキング形式
今回は、異なる単位の指標を統一的に扱うためにパーセンタイル方式を採用する。
※20試合出場+平均10分以上出場を条件とし、選手を抜粋。
※シーズン途中で移籍した選手は公式サイト上別チームとしてリセットされていたため今回は選外。(スティーブ・ザック選手など)
得点期待値ランキングTOP50
順位 | チーム | 選手 | 得点期待値 |
---|---|---|---|
1位 |
佐賀 |
#30 狩野 祐介 SG |
1.29 |
2位 |
長崎 |
#9 森川 正明 SF |
1.28 |
3位 |
琉球 |
#53 アレックス・カーク C |
1.28 |
4位 |
宇都宮 |
#42 アイザック・フォトゥ PF |
1.26 |
5位 |
名古屋D |
#43 スコット・エサトン C/PF |
1.22 |
6位 |
越谷 |
#31 喜多川 修平 SF |
1.20 |
7位 |
三河 |
#27 石井 講祐 SG |
1.17 |
8位 |
千葉J |
#33 ジョン・ムーニー C/PF |
1.17 |
9位 |
三河 |
#10ジェイク・レイマン SF/PF |
1.16 |
10位 |
三遠 |
#10吉井 裕鷹 SF |
1.15 |
11位 |
京都 |
#32アンジェロ・カロイアロ SF/PF |
1.14 |
12位 |
群馬 |
#25ケーレブ・ターズースキー C |
1.14 |
13位 |
宇都宮 |
#6比江島 慎 SG |
1.14 |
14位 |
広島 |
#8ケリー・ブラックシアー・ジュニア C/PF |
1.13 |
15位 |
SR渋谷 |
#8ジョシュ・ホーキンソン C/PF |
1.12 |
16位 |
A東京 |
#75小酒部 泰暉 SG |
1.12 |
17位 |
琉球 |
#45ジャック・クーリー C |
1.12 |
18位 |
三遠 |
#23デイビッド・ダジンスキー C/PF |
1.12 |
19位 |
長崎 |
#4狩俣 昌也 PG |
1.12 |
20位 |
三遠 |
#28津屋 一球 SG |
1.12 |
21位 |
京都 |
#10チャールズ・ジャクソン C |
1.11 |
22位 |
川崎 |
#25ロスコ・アレン SF/PF |
1.11 |
23位 |
群馬 |
#9辻 直人 SG |
1.11 |
24位 |
島根 |
#4ニック・ケイ C/PF |
1.11 |
25位 |
三遠 |
#2デイビッド・ヌワバ SG/SF |
1.09 |
26位 |
宇都宮 |
#34グラント・ジェレット PF |
1.09 |
27位 |
三河 |
#11久保田 義章 PG |
1.08 |
28位 |
三河 |
#18角野 亮伍 SG/SF |
1.08 |
29位 |
島根 |
#1コティ・クラーク PF |
1.08 |
30位 |
宇都宮 |
#25D.J・ニュービル PG/SG |
1.08 |
31位 |
群馬 |
#3マイケル・パーカー PF |
1.07 |
32位 |
茨城 |
#20ジェハイヴ・フロイド C |
1.07 |
33位 |
大阪 |
#11ライアン・ルーサー C/PF |
1.06 |
34位 |
仙台 |
#6クリスティアーノ・フェリシオ C/PF |
1.06 |
35位 |
三遠 |
#5大浦 颯太 PG |
1.05 |
36位 |
大阪 |
#52ヴォーディミル・ゲルン C/PF |
1.05 |
37位 |
A東京 |
#11セバスチャン・サイズ C/PF |
1.04 |
38位 |
千葉J |
#34クリストファー・スミス SG/SF |
1.04 |
39位 |
川崎 |
#33長谷川 技 SF |
1.04 |
40位 |
群馬 |
#29細川 一輝 SG |
1.03 |
41位 |
三河 |
#54ダバンテ・ガードナー C/PF |
1.03 |
42位 |
名古屋D |
#14佐藤 卓磨 SG/SF |
1.03 |
43位 |
佐賀 |
#2レイナルド・ガルシア PG |
1.03 |
44位 |
三遠 |
#1ヤンテ・メイテン PF |
1.03 |
45位 |
北海道 |
#40トーマス・ウェルシュ C |
1.03 |
46位 |
滋賀 |
#12ブロック・モータム PF |
1.03 |
47位 |
佐賀 |
#34井上 諒汰 SF |
1.03 |
48位 |
三河 |
#0ザック・オーガスト C/PF |
1.03 |
49位 |
広島 |
#24ニック・メイヨ C/PF |
1.03 |
50位 |
千葉J |
#10ディー・ジェイ・ホグ SF/PF |
1.03 |
eFG%ランキングTOP50
順位 | チーム | 選手 | eFG% |
---|---|---|---|
1位 |
茨城 |
#20ジェハイヴ・フロイド C |
68.09% |
2位 |
長崎 |
#4狩俣 昌也 PG |
68.06% |
3位 |
京都 |
#10チャールズ・ジャクソン C |
68.06% |
4位 |
長崎 |
#9森川 正明 SF |
67.11% |
5位 |
宇都宮 |
#42アイザック・フォトゥ PF |
66.90% |
6位 |
佐賀 |
#30狩野 祐介 SG |
65.63% |
7位 |
名古屋D |
#43スコット・エサトン C/PF |
64.04% |
8位 |
宇都宮 |
#6比江島 慎 SG |
63.59% |
9位 |
琉球 |
#53アレックス・カーク C |
63.33% |
10位 |
三河 |
#10ジェイク・レイマン SF/PF |
62.12% |
11位 |
群馬 |
#3マイケル・パーカー PF |
61.25% |
12位 |
群馬 |
#25ケーレブ・ターズースキー C |
60.94% |
13位 |
三河 |
#27石井 講祐 SG |
60.94% |
14位 |
大阪 |
#52ヴォーディミル・ゲルン C/PF |
60.81% |
15位 |
千葉J |
#33ジョン・ムーニー C/PF |
60.71% |
16位 |
京都 |
#32アンジェロ・カロイアロ SF/PF |
60.00% |
17位 |
宇都宮 |
#33ギャビン・エドワーズ PF |
60.00% |
18位 |
仙台 |
#6クリスティアーノ・フェリシオ C/PF |
59.85% |
19位 |
A東京 |
#75小酒部 泰暉 SG |
59.84% |
20位 |
三遠 |
#28津屋 一球 SG |
59.82% |
21位 |
三遠 |
#10吉井 裕鷹 SF |
59.76% |
22位 |
宇都宮 |
#10竹内 公輔 C/PF |
58.97% |
23位 |
三河 |
#18角野 亮伍 SG/SF |
58.70% |
24位 |
越谷 |
#31喜多川 修平 SF |
58.33% |
25位 |
宇都宮 |
#25D.J・ニュービル PG/SG |
58.08% |
26位 |
宇都宮 |
#34グラント・ジェレット PF |
58.05% |
27位 |
三河 |
#0ザック・オーガスト C/PF |
57.95% |
28位 |
大阪 |
#11ライアン・ルーサー C/PF |
57.50% |
29位 |
茨城 |
#21エリック・ジェイコブセン C/PF/p> |
57.43% |
30位 |
越谷 |
#10ティム・ソアレス C |
57.43% |
31位 |
三遠 |
#2デイビッド・ヌワバ SG/SF |
57.20% |
32位 |
三遠 |
#1ヤンテ・メイテン PF |
56.80% |
33位 |
琉球 |
#45ジャック・クーリー C |
56.79% |
34位 |
川崎 |
#2小針 幸也 PG |
56.76% |
35位 |
北海道 |
#40トーマス・ウェルシュ C |
56.58% |
36位 |
広島 |
#24ニック・メイヨ C/PF |
56.52% |
37位 |
三遠 |
#23デイビッド・ダジンスキー C/PF |
56.52% |
38位 |
千葉J |
#12金近 廉 SF |
56.52% |
39位 |
島根 |
#4ニック・ケイ C/PF |
56.47% |
40位 |
三遠 |
#24佐々木 隆成 PG/SG |
56.38% |
41位 |
島根 |
#1コティ・クラーク PF |
56.19% |
42位 |
広島 |
#30山崎 稜 SG |
56.08% |
43位 |
川崎 |
#3サッシャ・キリヤ・ジョーンズ C |
55.66% |
44位 |
滋賀 |
#12ブロック・モータム PF |
55.63% |
45位 |
三河 |
#11久保田 義章 PG |
55.56% |
46位 |
SR渋谷 |
#8ジョシュ・ホーキンソン C/PF |
55.28% |
47位 |
横浜BC |
#14大庭 岳輝 SG |
55.26% |
48位 |
川崎 |
#25ロスコ・アレン SF/PF |
55.17% |
49位 |
FE名古屋 |
#54ショーン・オマラ C |
55.10% |
50位 |
秋田 |
#5田口 成浩 SG |
55.08% |
総合ランキングTOP50
順位 | チーム | 選手 | 得点期待値 | eFG% | 総合 |
---|---|---|---|---|---|
1位 |
長崎 |
#9森川 正明 SF |
98% |
94% |
96% |
2位 |
佐賀 |
#30狩野 祐介 SG |
100% |
90% |
95% |
3位 |
宇都宮 |
#42アイザック・フォトゥ PF |
94% |
92% |
93% |
4位 |
琉球 |
#53アレックス・カーク C |
96% |
84% |
90% |
5位 |
名古屋D |
#43スコット・エサトン C/PF |
92% |
88% |
90% |
6位 |
三河 |
#27石井 講祐 SG |
88% |
80% |
84% |
7位 |
三河 |
#10ジェイク・レイマン SF/PF |
84% |
82% |
83% |
8位 |
長崎 |
#4狩俣 昌也 PG |
64% |
98% |
81% |
9位 |
宇都宮 |
#6比江島 慎 SG |
76% |
86% |
81% |
10位 |
千葉J |
#33ジョン・ムーニー C/PF |
86% |
70% |
78% |
11位 |
群馬 |
#25ケーレブ・ターズースキー C |
78% |
78% |
78% |
12位 |
京都 |
#10チャールズ・ジャクソン C |
60% |
96% |
78% |
13位 |
京都 |
#32アンジェロ・カロイアロ SF/PF |
80% |
68% |
74% |
14位 |
越谷 |
#31喜多川 修平 SF |
90% |
52% |
71% |
15位 |
三遠 |
#10吉井 裕鷹 SF |
82% |
60% |
71% |
16位 |
茨城 |
#20ジェハイヴ・フロイド C |
38% |
100% |
69% |
17位 |
A東京 |
#75小酒部 泰暉 SG |
70% |
64% |
67% |
18位 |
群馬 |
#3マイケル・パーカー PF |
40% |
80% |
60% |
19位 |
三遠 |
#28津屋 一球 SG |
62% |
60% |
61% |
20位 |
大阪 |
#52ヴォーディミル・ゲルン C/PF |
30% |
76% |
53% |
21位 |
琉球 |
#45ジャック・クーリー C |
68% |
36% |
52% |
22位 |
三河 |
#18角野 亮伍 SG/SF |
46% |
56% |
51% |
23位 |
仙台 |
#6クリスティアーノ・フェリシオ C/PF |
34% |
66% |
50% |
24位 |
宇都宮 |
#34グラント・ジェレット PF |
50% |
48% |
49% |
25位 |
三遠 |
#23デイビッド・ダジンスキー C/PF |
66% |
28% |
47% |
26位 |
三遠 |
#2デイビッド・ヌワバ SG/SF |
52% |
40% |
46% |
27位 |
宇都宮 |
#25D.J・ニュービル PG/SG |
42% |
50% |
46% |
28位 |
SR渋谷 |
#8ジョシュ・ホーキンソン C/PF |
72% |
12% |
42% |
29位 |
大阪 |
#11ライアン・ルーサー C/PF |
36% |
46% |
41% |
30位 |
島根 |
#4ニック・ケイ C/PF |
54% |
24% |
39% |
31位 |
宇都宮 |
#33ギャビン・エドワーズ PF |
0% |
68% |
34% |
32位 |
川崎 |
#25ロスコ・アレン SF/PF |
58% |
6% |
32% |
33位 |
島根 |
#1コティ・クラーク PF |
44% |
20% |
32% |
34位 |
宇都宮 |
#10竹内 公輔 C/PF |
0% |
58% |
29% |
35位 |
群馬 |
#9辻 直人 SG |
56% |
0% |
28% |
36位 |
三河 |
#11久保田 義章 PG |
48% |
12% |
30% |
37位 |
三河 |
#0ザック・オーガスト C/PF |
6% |
44% |
25% |
38位 |
北海道 |
#40トーマス・ウェルシュ C |
12% |
34% |
23% |
39位 |
茨城 |
#21エリック・ジェイコブセン C/PF |
0% |
44% |
22% |
40位 |
越谷 |
#10ティム・ソアレス C |
0% |
42% |
21% |
41位 |
広島 |
#24ニック・メイヨ C/PF |
4% |
30% |
17% |
42位 |
三遠 |
#5大浦 颯太 PG |
32% |
0% |
16% |
43位 |
川崎 |
#2 小針 幸也 PG |
0% |
32% |
16% |
44位 |
A東京 |
#11セバスチャン・サイズ C/PF |
28% |
0% |
14% |
45位 |
千葉J |
#34クリストファー・スミス SG/SF |
26% |
0% |
13% |
46位 |
千葉J |
#12金近 廉 SF |
0% |
26% |
13% |
47位 |
川崎 |
#33長谷川 技 SF |
24% |
0% |
12% |
48位 |
滋賀 |
#12ブロック・モータム PF |
10% |
14% |
12% |
49位 |
群馬 |
#29細川 一輝 SG |
22% |
0% |
11% |
50位 |
三遠 |
#24佐々木 隆成 PG/SG |
0% |
22% |
11% |
TOP5紹介
スコット・エサトン(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
斎藤拓実とのピック&ロールコンビネーションから繰り出される決定率の高い2ポイントシュートが持ち味。リング周りのシュート決定率は75.4%と驚異的な数字を誇る。比較的難しいエリアとされているアッパーペイント(ペイントエリアのフリースローライン側)の決定率も58%と高い水準を維持している。ひとたびペイントエリアでボールを受ければ66.9%(205/306)という高確率で2点を稼ぐことができる。さらに今季は平均1.5TOVとBリーグ移籍後最も少ないターンオーバー数となっており、これも得点期待値を押し上げている大きな要因だ。

アレックス・カーク(琉球ゴールデンキングス)
琉球ゴールデンキングスのインサイドと言えばジャック・クーリーのイメージが強い印象だが、得点期待値と効率ではアレックス・カークに軍配があがる。 こちらもリング周りが72.4%、アッパーペイントの決定率も57.8%と高確率。 難易度の高いミッドレンジショットが全エリア平均48.5%と得点期待値1に近い点も優秀である。特筆すべきは1試合0.5TOVと20分出場の選手としては驚異的な少なさを誇っており、こちらもBリーグ移籍後最も少なくなっている。
アイザック・フォトゥ(宇都宮ブレックス)
リーグNo1の3ポイントチーム(宇都宮は3ポイント試投割合リーグ1位)にあって3ポイントシュートを殆ど打つことはないインサイドの要。 リング周りの決定率はここまで紹介した3選手の中で最も高い81.6%。アッパーペイントの決定率も64.8%と、一度ペイントに入られると74%でシュートを決められてしまう脅威の選手。左右どちらからでも繰り出されるブロック不能なショートフックで得点を量産している。忘れがちではあるが、トップの位置から放たれる3ポイントシュートは42%の決定率を誇っている。
狩野祐介(佐賀バルーナーズ)
出場は11分30秒で基本的にはベンチスタートであるものの、全試合出場している。両ウィングからの3ポイントシュートを主戦場としており、その決定率は42.8%(21/49)と驚異的。今季は72本のシュートを放っているが、1本を除き全てが3ポイントシュートというまさに職人。コーナーから2枚のスクリーンを受け、向かった先のハンドオフから放たれる3ポイントシュートは確実に入るものと考えた方が良いだろう。
森川 正明(長崎ヴェルカ)
シーズン序盤こそ欠場していたものの、11月からは戦線復帰。プレータイムは15分ながら5.5得点を記録。3ポイントシュートとペイントエリアからの試投に徹しており、難易度が高いミッドレンジエリアからのシュートは一切打たない効率特化したプレイスタイルを継続中である。その結果得点期待値は1.28とリーグ2位。 得点スタイルも多彩で、キャッチアップスリーやプルアップスリーのみならずステップバックスリーも放つことができ、ペイントエリアでは斜め方向のステップインからフィンガーロール、ギャロップステップからフローターシュートを駆使し加点。アッパーペイントでは75%を記録し、2シーズン連続で決定率50%を超えている。
文=しんたろう 監修=バスケット・カウント