延長戦含め白熱のゲームが目白押し!「インフロニア Bリーグ U18 INTERNATIONAL CUP2025」が開幕
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3日間にわたり開催される「インフロニア Bリーグ U18 インターナショナルカップ 2025」が、本日2月22日に開幕を迎えた。今年はドイツ、オーストラリアから2チーム、加えて高校の部活動から初めて美濃加茂高等学校が出場し、過去最大の8チームが参戦。国立代々木競技場 第二体育館を舞台に、最初の2日間は4チームずつに分かれて予選リーグを行う。
今大会の目的は、Bリーグ U18チームと海外チームの交流を通して、世界に挑戦する意識を高め、世界に通用する選手の輩出に向けた育成・強化の礎を形成する機会を提供すること。この日は各チーム1試合もしくは2試合を戦い、グループAでは名古屋ダイヤモンドドルフィンズ U18とSKYLINERS U18(ドイツ)が、グループBではビクトリア州選抜 U18(オーストラリア)が全勝。明日は予選リーグの2日目を実施し、3日目の最終日には7位決定戦、5位決定戦、3位決定戦、優勝決定戦が行われる。
名古屋D U18が逆転勝利、Bリーグ U18選抜は延長の末に白星
Aグループ1試合目の名古屋D U18 vs SR渋谷 U18は、名古屋D U18が鮮やかな逆転劇を演じた。まず主導権を握ったのはSR渋谷 U18。前半から激しいディフェンスを仕掛け、高さの利を生かしてリバウンドを奪い取る。196cmの#13井伊拓海がインサイドで存在感を放ち、3Q序盤には一時15点のリードに成功した。
しかし対する名古屋D U18も、#7今西優斗が「今シーズンは逆転勝ちする試合をたくさん経験してきたので、気持ちを切らさず、自分たちがやるべきことをやろうという意識でした」と語るように、我慢してチャンスの時を待つ。その差を徐々に縮めると、4Q残り7分、#7今西のバスケットカウントや#14川邊蒼侑、#9春田結斗の3Pシュートで逆転。その後も相手に流れを渡さず、63-54で逆転勝利を飾った。
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名古屋D U18 #7今西は「キャプテンなので、大事な時間帯こそ責任感を持って自分がアタックしようと思っていました」と勝負どころで活躍【(C)B.LEAGUE】
Aグループの2戦目は、Bリーグ U18 選抜チームが、前回王者のSKYLINERS U18に僅差で食らい付いた。だが追い付くには至らず、71-78で惜敗。U18選抜の司令塔#13阿部竜大は「去年もSKYLINERSさんに負けて、今年こそは機動力を生かして勝ちたかったので悔しいです。選ばれなかった選手の思いも背負って、残りの試合では何が何でも選抜の意地を見せたい」と誓っていた。
するとその言葉どおり、U18選抜は同日のダブルヘッダーとなったSR渋谷 U18戦で集中を見せ、両者の対決は熾烈を極めた。52-45とSR渋谷の7点リードで4Qに入ったものの、#13阿部(竜)の連続得点などでU18選抜が逆転。ただ、SR渋谷 U18も譲らず、残り5.3秒で「自分が決めるしかないと思っていたし、ステップバックスリーは練習してきました」という#13井伊が同点3Pシュートを射抜き、試合はオーバータイムへ突入した。延長戦に入っても、互いにタフショットを決め合うなど一進一退の展開。それでも最後は、勝負強いシュートを決めたU18選抜が再び抜け出し、粘るSR渋谷 U18を88-78で振り切った。SR渋谷 U18の#13井伊は「2試合連続、逆転負けという結果で悔しいです。森茂(達雄)さんがヘッドコーチとして指揮を執る最後の大会なので、明日のSKYLINERS U18戦は絶対に勝って、良い形で最終日につなげたい」と明日の試合に向けて意気込みを新たにしていた。
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劣勢から劇的なシュートで延長戦に持ち込み喜びを爆発させるSR渋谷 U18。敗れはしたが会場を熱くさせた【(C)B.LEAGUE】
美濃加茂と琉球はともに1勝1敗、混戦のBグループ
一方、Bグループではまず千葉ジェッツ U18と琉球ゴールデンキングス U18が対戦。前半から点差の離れない互角の展開が続いた。後半、千葉J U18は#00関谷間の豪快なダンクシュートなどで流れをつかもうとするが、琉球は#77佐取龍之介や#11平良南海輝が勝負強いシュートを次々に決めて対抗。結果的にはエースの#77佐取が43得点、19リバウンド、加えて#11平良が3Pシュート6本を含む26得点をたたき出した琉球が、89-76で勝利した。
#11平良は「過去2年間、この大会に出場させてもらって、その経験が自信につながって思い切り良く3Pシュートを打つことができました。この1年、悔しい結果が多かったので、この大会では全力を出し切りたいです。また、先日のJr.ウインターカップでU15チームが四日市メリノール学院中を倒したことも刺激になり、『自分たちも結果を出そう!』と励まされました」と語る。
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千葉J U18戦で43得点を挙げた琉球 U18#77佐取は「午前中にトップチームの練習、その後トレーニング、その後にユースの練習」というハードな日々で鍛えられたという【(C)B.LEAGUE】
そのほか、Bグループで注目を集めたのが、美濃加茂高等学校とビクトリア州選抜 U18による初出場同士の対戦。試合はビクトリア州選抜 U18が序盤から確率良く3Pシュートを沈め、リバウンドも掌握して91-59で快勝を収めた。美濃加茂の#4藤田大輝は「海外のチームと戦うのは初めてでしたが、自分たちと同じ年代とは思えないくらい、バスケの質が違うなと思いました。試合をしながら新しいバスケットボールに触れることができて、すごく勉強になりました」と収穫を得た様子。なお、今大会は高校最後の大会となるだけに、#4藤田は「主力でやってきた3年生4人で一緒にプレーできるのも最後なので、悔いが残らないようにみんなで頑張りたいです」と意気込んでいる。
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ビクトリア州選抜 U18は美濃加茂に快勝。林龍幸コーチも「選抜とは思えないほど調和が取れていて落ち着いている」と舌を巻いた【(C)B.LEAGUE】
その美濃加茂は、この日の最終戦で琉球 U18と顔を合わせた。初対戦となった両者の試合は序盤から拮抗した展開となったが、2Qでやや抜け出したのは美濃加茂。#5後藤宙のバスケットカウントや#ムハマド・アブドラのブザービーターで8点リードして前半を終える。後半、琉球は3Pシュート攻勢で反撃を図るものの、美濃加茂が10点前後のリードをキープ。堅いディフェンスで失点を抑え、最後は69-56で逃げ切った。この結果により、美濃加茂も琉球も初日の結果は1勝1敗。明日の予選リーグ2日目も、見逃せない戦いとなる。
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初出場の美濃加茂は、3年生にとってこれが高校最後の公式戦。また、ベンチから出てくる新チームのメンバーも奮闘を見せている【(C)B.LEAGUE】
インフロニア B.LEAGUE U18 INTERNATIONAL CUP 2025
・開催日程:2025年2月22日(土)~24日(月)
・会場:国立代々木競技場 第二体育館 (東京都渋谷区)
・出場チーム:
<グループA>
名古屋ダイヤモンドドルフィンズ U18(インフロニア Bリーグ U18 チャンピオンシップ 2024 優勝)
サンロッカーズ渋谷 U18(インフロニア Bリーグ U18 エリートリーグ 2024 東地区)
B.LEAGUE U18選抜チーム
SKYLINERS U18(ドイツ)
<グループB>
千葉ジェッツ U18(インフロニア Bリーグ U18 チャンピオンシップ 2024 準優勝)
琉球ゴールデンキングス U18(インフロニア Bリーグ U18 エリートリーグ 2024 西地区)
美濃加茂高等学校
ビクトリア州選抜 U18(オーストラリア)
・大会形式:2グループ(1グループ4チーム)に分かれて予選リーグを開催。予選リーグの順位をもとに順位決定戦を実施。
・配信: B.LEAGUE公式YouTube
・大会公式サイト:https://www.bleague.jp/u18-Internationalcup/2025/
・試合スケジュール、結果:https://www.bleague.jp/u18-Internationalcup/2025/schedule/
<2月22日試合結果>
■グループA
名古屋D U18 63-54 SR渋谷 U18
SKYLINERS U18 78-71 Bリーグ U18選抜
Bリーグ U18選抜 88-78 SR渋谷 U18
■グループB
琉球 U18 89-76 千葉J U18
ビクトリア州選抜 U18 91-59 美濃加茂
美濃加茂 69-56 琉球 U18
<2月23日(日)>
9:30~[グループA]SKYLINERS U18 vs 名古屋D U18
11:15~[グループB]ビクトリア州選抜 U18 vs 千葉J U18
13:00~[グループA]名古屋D U18 vs Bリーグ U18選抜
14:45~[グループB]千葉J U18 vs 美濃加茂
16:30~[グループA]SR渋谷 U18 vs SKYLINERS U18
18:15~[グループB]琉球 U18 vs ビクトリア州選抜 U18
<2月24日(月)>
9:30~[7位決定戦]グループA4位 vs グループB4位
11:15~[5位決定戦]Aグループ3位 vs Bグループ3位
13:00~[3位決定戦]Aグループ2位 vs Bグループ2位
14:45~[決勝]Aグループ1位 vs Bグループ1位
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