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【EASL】琉球ゴールデンキングス、グループB首位でファイナル4へ

2025.01.23

見どころ・レポート

 

アウェイで難敵に勝ち切る

終盤戦に差し掛かっている東アジアスーパーリーグ(EASL)で、琉球ゴールデンキングスが1月22日にグループステージ最終戦となるメラルコ・ボルツ(フィリピン)との一戦に臨んだ。この夜の試合は、バスケットボールが国技とされるフィリピンでのアウェイゲーム。厳しい状況に挑んだ琉球だったが、結果は89-71で勝利を収めた。メラルコを圧倒した琉球は、通算成績を5勝1敗としてグループB首位通過を決めた。

琉球は#3伊藤達哉から#53アレックス・カークへと渡るアリウープ・ダンクで先制すると、#15松脇圭志と#12ケヴェ・アルマの3Pシュートなどで序盤に14-6とリードを奪う。しかし開始5分を過ぎたあたりからオフェンスが停滞。桶谷大HCがタイムアウトを取った後も3連続ターンオーバーを犯すなど好転せず、メラルコに連続得点を許して16-22とビハインドを背負ってしまった。

窮地を救ったのは#14岸本隆一。クォーター残り1分を切ってから、3Pシュート成功に続いて好スティールでチームを勢いづける。そこからのトランジションでアンスポーツマンライク・ファウルも誘ってフリースロー2本を沈めた#14岸本は、琉球に再び23-22のリードをもたらした。#14岸本は2Qにも、3Pシュートでオフェンスの口火を切る。これに#15松脇の3Pシュートが続き、さらには#4ヴィック・ローのフリースロー、#53カークのゴール下での得点で琉球は33-25とリードを広げた。

ホームのメラルコは懸命に追撃。クォーター半ばには#11クリス・ニューサムの3Pシュートとミドルジャンパーで36-37に。さらに残り4分3秒には#10荒川颯のこの試合3つ目のファウルから#6クリス・バンケロがフリースローを1本沈めて37-37と追いつかれてしまう。

ただ、重要な場面ごとにヒーローが現れたのが琉球。この局面では#34小野寺翔太が、まずは果敢なドリブルドライブから3Pプレーを成功させて40-37。#34小野寺はさらに、厳しいディフェンスで相手のボールを奪う。これが速攻から#53カークの3Pプレーにつながり43-37とリードは6に。残り1分43秒に#34小野寺の3Pシュートで48-40となった時点で、メラルコはタイムアウトを取らざるを得ない状況に追い込まれていた。

ハーフタイム時点でスコアボードは琉球の50-41。桶谷HCは、「途中から小野寺を筆頭にディフェンスのインテンシティを上げられた」と前半を総括したが、振り返れば確かに、小野寺がけん引した2Q終盤の流れがその後の展開に大きく影響するものだった。

3Qは、#3伊藤のトリッキーなバクビハインドパスから#12アルマがイージーバスケットを成功させて琉球が先制。この時点で、琉球はこの試合で初めて52-41と2桁のリードを積み上げた。以降メラルコの粘りに会いながらも、琉球は徐々に点差を広げていく。クォーター半ばに#15松脇の3Pシュートが炸裂したところで60-47。#14岸本から#53カークへのアリウープが決まった残り3分8秒には65-50の15点差に。

このクォーターの終盤には、再び#14岸本が躍動する場面があった。残り1分を切ってから、右ウイングで身長211cmの#34アンジュ・クアメに1対1の勝負を挑み、みごとに翻弄してフローターを沈めると、残り15.5秒にはフリースローをきっちり2本決めて75-56の19点差まで点差を広げた。

最終クォーターも琉球は、#4ローのジャンパー、#34小野寺のアシストを受けた#12アルマの豪快なアリウープ・ダンクと痛快なスタート。メラルコが流れをつかみかける時間帯もあったものの、2桁リードを揺るがされる場面はなく悠々勝者としてコートを去ることができた。トップスコアラーは20得点に8リバウンド、5アシスト、2スティールの#4ローだったが、#53カーク(19得点、8リバウンド)、#12アルマ(18得点、7リバウンド)、流れに影響をもたらす3Pシュートを要所で沈めた#14岸本と#15松脇が12得点と5人が2桁得点を記録した。彼らだけではなく、1対1のディフェンスでたびたび相手の正面に立ちはだかった#34小野寺や#18脇真大、#47平良彰吾、秀逸なプレーメイクが光った#3伊藤など、コートに立った全員が存在感を放っていた。

グループBでは、メラルコとニュータイペイ・キングス(チャイニーズ・タイペイ)が2月12日(水)に直接対決を残しており、その結果により2位のチームが決まる。いずれにしても、琉球にとっては昨季の悔しさを晴らすグループB首位通過。#4ローはヒーローインタビューで、「マカオは美しい街ですよね。僕たちは、そこで戦う準備はできていますよ」と早くも闘志を言葉にしていた。

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