『スタッツで見るBリーグ』最強の新外国籍選手は誰だ!?得点期待値ランキング2024!
写真=Getty Images
Bリーグにおけるチーム編成において、重視されるポイントのひとつはやはり外国籍選手の獲得だろう(昨季の平均得点ランキング上位30名中、河村 勇輝と富樫 勇樹を除く28名が外国籍選手)。米国や欧州で活躍した選手や各国代表選手の加入は、ファンにとっても胸がおどる話題なのではないだろうか。そんな新規外国籍選手を2023-24シーズンに続きランキングにしてみたいと思う。
今季新たにB1でプレーする外国籍選手(アジア特別枠を除く)は18名。この18名の中には、過去にBリーグで活躍したマーキース・カミングスとケヴェ・アルマも含まれている。
各国リーグで活躍した彼らは、今季Bリーグでどのようなプレーを見せてくれるのか開幕前にのぞいてみよう。
※昨季所属していたチームの方針やリーグの世界的なレベル、その選手の特性によるため一概に評価できるものではありません
平均得点ランキング
まずは最もわかりやすい平均得点ランキングを見ていこう。
クラブ | 選手 | G | MINPG | PPG |
---|---|---|---|---|
横浜BC |
ゲイリー・クラーク |
36 |
30.4 |
16.25 |
名古屋D |
ザイラン・チータム |
22 |
28.5 |
15 |
千葉J |
ディー・ジェイ・ホグ |
16 |
26.2 |
14.44 |
滋賀 |
マーキース・カミングス |
46 |
26.1 |
14.43 |
川崎 |
アリゼ・ジョンソン |
75 |
20.4 |
14.35 |
琉球 |
ゲヴェ・アルマ |
52 |
18.2 |
13.96 |
三遠 |
デイビット・ヌワバ |
19 |
21.4 |
13.95 |
川崎 |
サッシャ・キリヤ・ジョーンズ |
45 |
22.2 |
13.36 |
長崎 |
マーク・スミス |
32 |
26.1 |
13.03 |
秋田 |
ヤニス・モラン |
45 |
26.2 |
12.96 |
群馬 |
ヨハネス・ティーマン |
64 |
22.3 |
12.55 |
北海道 |
テリー・アレン |
30 |
27.2 |
12.17 |
大阪 |
ライアン・ルーサー |
43 |
27.3 |
11.28 |
仙台 |
クリスティアーノ・フェリシオ |
34 |
20.6 |
10.21 |
長崎 |
ジェハイヴ・フロイド |
14 |
30.1 |
9.14 |
秋田 |
クリスチャン・メコウル |
56 |
19.5 |
8.96 |
横浜BC |
ダミアン・イングリス |
70 |
20.9 |
7.71 |
横浜BC |
マイク・コッツァー |
72 |
17.9 |
6.03 |
※G:試合数、MINPG:平均プレー時間、PPG:平均得点数
平均得点ランキング第1位は、横浜ビー・コルセアーズ:ゲイリー・クラーク。
平均出場時間に比例して得点は伸びる傾向にあるが、それでも30分出場で平均16.25得点は得点効率の高い選手と言えるだろう。因みに、昨年の同ランキングで見てみると長崎のジャレル・ブラントリー(2位、15.7得点)よりも若干高いスタッツである。新規外国籍選手のうち18名中14名が平均2桁得点を記録しており、期待が高まる選手たちがBリーグに移籍してくれている。
ここからは一歩深掘りして、得点期待値というスタッツだけでは見えないものを一緒に見ていこう。
得点期待値とは
その選手が一回攻撃した場合、平均何得点することができるのかを数値化したスタッツが得点期待値である。
このスタッツは、その選手が獲得する得点をその選手の攻撃回数(シュート、フリースロー、ターンオーバーの回数)で除算することで1回の攻撃で期待できる得点を割り出すことができる。
このスタッツを見れば、出場時間が少ない選手と多い選手をある程度同じ条件で比較することができる。
具体的な計算式はこちら
選手の総攻撃回数= シュート本数 + ターンオーバー数 + (0.44 * フリースロー本数)
得点期待値ランキングはこちら
クラブ | 選手 | G | 3FG% | 2FG% | 得点期待値 | 平均得点 ランキング |
---|---|---|---|---|---|---|
三遠 |
デイビット・ヌワバ |
19 |
42.3% |
68.65% |
1.22 |
7位 |
仙台 |
クリスティアーノ・フェリシオ |
34 |
0.0% |
64.41% |
1.11 |
14位 |
北海道 |
テリー・アレン |
30 |
35.9% |
60.96% |
1.10 |
12位 |
秋田 |
クリスチャン・メコウル |
56 |
36.8% |
53.60% |
1.08 |
16位 |
川崎 |
アリゼ・ジョンソン |
75 |
29.5% |
63.02% |
1.07 |
5位 |
名古屋D |
ザイラン・チータム |
22 |
40.1% |
53.85% |
1.06 |
2位 |
長崎 |
ジェハイヴ・フロイド |
14 |
0.0% |
62.87% |
1.05 |
15位 |
群馬 |
ヨハネス・ティーマン |
64 |
28.7% |
57.63% |
1.04 |
11位 |
滋賀 |
マーキース・カミングス |
46 |
30.0% |
60.13% |
1.02 |
4位 |
千葉J |
ディー・ジェイ・ホグ |
16 |
35.7% |
56.60% |
1.02 |
3位 |
長崎 |
マーク・スミス |
32 |
42.3% |
41.63% |
1.00 |
9位 |
横浜BC |
マイク・コッツァー |
72 |
25.0% |
55.07% |
1.00 |
18位 |
琉球 |
ゲヴェ・アルマ |
52 |
31.8% |
56.32% |
1.00 |
6位 |
秋田 |
ヤニス・モラン |
45 |
0.0% |
55.42% |
0.98 |
10位 |
川崎 |
サッシャ・キリヤ・ジョーンズ |
45 |
39.3% |
53.79% |
0.97 |
8位 |
横浜BC |
ゲイリー・クラーク |
36 |
31.4% |
53.86% |
0.97 |
1位 |
大阪 |
ライアン・ルーサー |
43 |
27.2% |
71.06% |
0.90 |
13位 |
横浜BC |
ダミアン・イングリス |
70 |
28.4% |
52.46% |
0.90 |
17位 |
※G:試合数、3FG%:3Pシュート成功率、2FG%:2Pシュート成功率
得点期待値ランキング1位は英国1部リーグで活躍したデイビット・ヌワバ。21分の出場時間で13.9得点を記録。3ポイントシュート成功率が42%と非常に高いが、1試合平均1.3本の試投であるため、(主にドライブからの)2Pシュートとフリースローを得点源とした選手である。
その他個人的に注目している選手は5位にランクインしているアリゼ・ジョンソン。
プエルトリコと韓国のリーグで活躍し、75試合という試合数であるにも関わらず安定したスタッツを残している点は、60試合と長いBリーグでも活躍が期待できるだろう。3ポイントシュート成功率が平均29.5%と低く見えてしまうが、プエルトリコリーグでは平均4.7本試投で決定率34.6%とポテンシャルは持っている。
りそなグループ B.LEAGUE 2024-25シーズンを楽しむ一助となれば幸いだ。
文=しんたろう 監修=バスケット・カウント