【EASL第6節】EASL“キングス対決”、2戦目は琉球に軍配
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ホーム無敗伝説を堅持、ファイナルラウンド進出の望み膨らむ
琉球ゴールデンキングスの東アジアスーパーリーグ(EASL)レギュラーシーズン最終戦となるニュータイペイキングスとの一戦が、1月24日に沖縄アリーナで行われた。結果は琉球にとって非常に大きな意味を持つ90-67の勝利。グループB首位のニュータイペイにEASLで初の黒星をつけたこの勝利で、琉球の通算成績は3勝3敗となり、ファイナルラウンドへの進出の望みを膨らませる形でレギュラーシーズンを終えることができた。
注目を集めた2度目の“キングス対決”は、琉球がティップに勝ったが、ニュータイペイがジョセフ・リンのフリースローで先制して始まった。しかし琉球はそこから松脇圭志の連続3Pショット、アレン・ダーラムとヴィック・ローのフィールドゴールで10連続得点を挙げ、10-1とリードを奪う。
ニュータイペイも黙ってはいない。その後徐々に調子を上げ、前半だけで14得点を挙げたヘイデン・ブランクリーを中心としたロングレンジ・ゲームを軸にリードを奪い返す。ニュータイペイは前半の3P成功率が54.6%(11本中6本成功)。対して琉球は、ワイドオープンの得点機をたびたび作りながら決めきれず、前半を終わった時点では35-40と5点を追う厳しい状況だった。
琉球の勝利を決定づけたのは、第3Qのプレーぶりだ。このクォーターをローのショートジャンパーで先制した琉球は、今村佳太、松脇、再び今村と3連続で3Pショットがゴールを射抜き46-44と逆転に成功。さらにそこから今村、アレン・ダーラム、松脇が次々と得点を重ね一気に58-46と突き放した。勢いに乗った琉球は、以降の時間帯でも植松義也や特別指定選手の脇真大ら若手も躍動し、ぐんぐん点差を広げていった。
後半の琉球は、強度が高めたディフェンスでニュータイペイをわずか27得点に封じ、逆にオフェンスでは前回の対戦の悔しさを晴らすかのように爆発力を発揮して55得点。第4Qは、ダーラムのプットバックで82-56と26点差に広がった残り約5分半以降、戦意を失ったニュータイペイが主力を下げてしまうほど、琉球の攻勢が圧倒的だった。
琉球のトップスコアラーは、豪快なドライビングダンクを含む21得点を挙げたダーラム。松脇は3Pショット5本成功で17得点を挙げたほか、スティールも3本あった。ほかにも琉球はローが16得点、今村も10得点と4人が2桁得点。また、得点面では3Pショット1本のみの3得点だった岸本隆一は、11本のアシストで大いに貢献している。
ニュータイペイではブランクリーの16得点がチームハイ。注目のジェレミー・リンは8得点に終わっている。ブランクリー以外で2桁に乗せたのはジェレミー・リンの弟ジョセフ・リンのみ(13得点)で、ファウルを回避しながら忍耐強く守り抜いた琉球のディフェンス力が際立った試合と言えそうだ。
琉球は自力でファイナルラウンド進出をかなえることはできないが、グループBの首位チームを相手にEASLにおける“ホーム無敗伝説”を堅持。レギュラーシーズン最終戦で、ブースターが誇らしく思える戦いぶりを披露することはできたのではないだろうか。
なお、同じグループBで現在2勝2敗のソウルSKナイツがレギュラーシーズンの残り2試合(1月31日[水]のニュータイペイ戦と2月7日[水]のメラルコ・ボルツ戦)に連敗することを条件に、琉球はグループB2位の座を確保することができる。ソウルはニュータイペイとの初戦が72-90の黒星。メラルコに対しては81-80と接戦を制して先勝しているが、それぞれのチームとの2度目の対戦がどうなるだろうか。琉球の戦いはまだ終わってはいない。
EASL は2025年までに世界トップ3のプロバスケットボールリーグになるというビジョンを持つリーグ。第1回大会となる前回大会ではBリーグから宇都宮ブレックスと琉球が出場し、韓国、フィリピン、チャイニーズ・タイペイの優勝チームなど合計8チームが参戦。結果、安養KGC(韓国)が初代王者に輝いている。2023-24シーズンは出場8チームが2つのグループに分かれてホーム&アウェーで1回ずつ対戦(10月11日~2024年3月10日で計28試合)し、各グループ上位2チームがファイナルフォー(2024年3月8日~10日予定)に進んで優勝を決めるスケジュールで行われる。
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