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ベンドラメ礼生 ウインターカップ2011で13年ぶりの3冠をもたらす

2023.12.24

選手

ベンドラメは延岡学園の3冠に貢献【月刊バスケットボール】

 

12/23から始まったウインターカップ。Bリーグで活躍する選手たちの多くがウインターカップで活躍した。そこで、12月20日~29日まで、連載「Bリーグ選手のウインターカップ」を連日公開。第5回はベンドラメ礼生選手(延岡学園高校/現:サンロッカーズ渋谷)を特集。

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 ベンドラメ礼生(渋谷)は、中学時代は無名といっていい選手だった。福岡県の筑紫野中では全中予選では地区予選敗退。県大会にも出られなかったことで、当然、屈指のバスケどころである福岡県内の強豪校からは声が掛からなかった。しかし、延岡学園附属の尚学館中との練習試合で北郷純一郎コーチ(当時:延岡学園コーチ)の目に留まったことで、延岡学園高の門を叩くことになった。延岡学園には全中に出場した尚学館中出身のメンバーに加え、全国からも有望選手が集っていたこともあり、ベンドラメも1年時のインターハイではベンチ入りすらできずにいた。それでも身長が伸びたことでポイントガードからシューティングガードへとポジションが変わると、練習後や、試合の後も時間があれば体育館に戻りシューティングに励むなど、自身がレベルアップするための努力を続けた。

 高い身体能力を生かしたドライブはもちろん、練習で身に付けた3Pシュート。ベンドラメは次第に高い得点力を発揮するようになり、1年時のウインターカップではベンチメンバーとして出場を果たすと、2年生からはスターターに名を連ねるようになった。しかし2年時のインターハイ、ウインターカップでは、ともに3回戦敗退という悔しい思いも味わってきた。そして迎えた高校ラストイヤーはエースとしてインターハイ、国体を制する原動力として活躍するようになった。

 2011年のウインターカップは延岡学園にとって初優勝が懸かった大会であり、田臥勇太(現:宇都宮ブレックス)を擁した能代工が9冠を成して以来、13年ぶりの3冠が懸かる大会として注目を集めていた。インサイドで躍動するジュフ・バンバ(現:八王子ビートレインズ/ジュフ伴場)を核に、ベンドラメらがアウトサイドから破壊力のあるオフェンスを展開。そこからのアグレッシブなディフェンスで連続得点を積み上げていく。また、岡本飛竜(現:アルバルク東京)、下級生には寺園脩斗(現:レバンガ北海道)と、現在も一線で活躍する選手がベンチから出でくるほどの層の厚さでウインターカップを圧倒的な強さを見せて勝ち上がっていった。そして、決勝の相手となったのは、渡邊雄太(現:フェニツクス・サンズ)が頭角を表した尽誠学園。当時2年の渡邊は、そのスキルと身長から日本代表候補にも選出されたことで名前が知れ渡り始めたものの、チームとしての下馬評は高くなく、福岡第一を破るなど、周囲の予想を超えて延岡学園への挑戦権を得た形だった。

ウインターカップの優勝は「重い」と明かしたベンドラメ【(C) B.LEAGUE】

 決勝戦も延岡学園が終始試合のペースを握り88-55で快勝。「レベルの高いところでやりたい」と延岡学園に入学したベンドラメは一年一年ステップアップし、大会を通して1試合平均21.2得点を記録する活躍で延岡学園に初めて冬の日本一をもたらした。「最後までいい内容でできてとてもうれしいです。これまで3冠だけを意識して練習してきました。今回の優勝はとても重い感じがします」と大きな壁を乗り越えて得た勲章を胸に大会を振り返った。

文=月刊バスケットボール編集部

SoftBank ウインターカップ2023 令和5年度 第76回全国高等学校バスケットボール選手権大会 特設ページ

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