【イベントレポート】ドットエスティ B.LEAGUE ALL-STAR GAME|ドットエスティ B.LEAGUE ALL-STAR GAME 2023 IN MITO
3年ぶりにファンの前での開催となった「ドットエスティ B.LEAGUE ALL-STAR GAME」。暗転の中でカウントダウンが始まり、スタートした「ALI」と「岡崎体育 feat. 木村昴&アイクぬわら」の超豪華オープニングアクトで、一気に会場の空気が高まった。
その雰囲気の中、出場選手たちが登場する。毎回各選手が趣向を凝らした登場シーンで注目を集めるが、今回目を引いたのがB.WHITEの #3 辻直人(広島)と #6 比江島慎(宇都宮)が黄色とピンクの全身タイツ姿。
しかし、それを上回ったのが、B.BLACK #7 篠山竜青(川崎)。開催地の水戸にちなんで「水戸黄門」に扮し、神輿に担がれてコート中央へ登場してファンの喝采を浴びる。しかし、それで終わりではなかった。試合前の集合写真撮影のために衣装を脱ぐと、今度はおなじみ“SLAM DUNK”の「宮城リョータ」のユニフォームが現れ、またもや会場だけでなくテレビ、パソコン、スマートホンの前にいるファンに強烈なインパクトを与える。試合開始前の主役は誰が見ても、この篠山だった。
試合に目を転じれば、B.WHITEは佐々宣央HC(宇都宮)がチームを率い、#2 富樫勇樹(千葉J)、#6 比江島慎(宇都宮)、#7 ペリン・ビュフォード(島根)、#14 金丸晃輔(三遠)、 #40 ジョシュ・スコット(宇都宮)がスタートで登場。
一方のB.BLACKは桶谷大HC(琉球)がチームを指揮、#5河村勇輝(横浜BC)、#7 篠山竜青(川崎)、#11 セバスチャン・サイズ(A東京)、# 30 今村佳太(琉球)、#45 ジャック・クーリー(琉球)がスターティング5としてコートに立った。
B.WHITE #2 富樫とB.BLACK #5 河村の「ユウキ対決」となったティップオフで、幕を開けた第1クォーター。B.BLACKが#11 サイズの豪快なダンクなどで流れをつかむと、そこから激しいディフェンスを展開。#5 河村と #7 篠山がB.WHITE #2 富樫にトラップを仕掛けてターンオーバーを誘発するなど、これまでのB.LEAGUE ALL STAR GAMEには見られなかったシーンに観客を大いに楽しませた。
さらに#34 ジョシュア・スミス(富山)が華麗な3Pシュートを決め、会場を沸かせる。一方のB.WHITEも#32 シェーファ アヴィ 幸樹の3本の3Pシュートや#51 古川孝敏(秋田)の得点で応戦。それでもB.BLACKが流れを渡さず、29-23と6点リードで終了した。
第2クォーターも序盤はB.BLACKがいい流れを継続し、リードを広げていく展開に。初出場の#12 熊谷航(信州)の3Pシュートを皮切りに、#24 大塚裕土(A千葉)や#30 今村(琉球)もそれに続いていく。そして、残り3分を切って今回の開催地でもある茨城に所属するB.BLACK #25 平尾充庸が連続得点をすると、大きな歓声と拍手が会場全体に広がった。
残り2分を切って、B.WHITE #21 ギャビン・エドワーズの連続得点で追い上げるが、ラストプレーでB.BLACK #13 宇都直輝(奈良)がファストブレイクを成功して突き放して前半終了。66-55とB.BLACKの11点リードで後半へ折り返した。
しかし、第3クォーターはB.WHITEが猛反撃を見せて流れが一変。#6 比江島と#21 エドワーズの得点を中心に、一気に同点まで追いつく。そこからは一進一退の攻防が終盤まで繰り広げられる。B.BLACKは#11 サイズが縦横無尽にコートを駆け抜け、次々と得点を重ねていき、このクォーターだけで13得点をマーク。
一方のB.WHITEは#32シェーファーや#14 金丸が3Pシュートを沈めて応戦する。ラストプレーではこの2人がピックアンドロールでディフェンスを崩すと最後は金丸がシュートを決め、B.WHITEが99-97と逆転に成功した。
迎えた第4クォーター、先に流れをつかんだのは、B.BLACKだった。中盤に起こったボールデッドの判定で桶谷HCを含めB.BLACK全員がビデオ判定を要求。これに成功すると#5 河村の3Pシュートや#11 サイズのゴール下でのシュートでリードする展開に。ここで#11 サイズと#45 クーリーが#5 河村を持ち上げてのダンクさせるようと試みたが、これは残念ながら失敗に終わる。
その隙を見逃さないのが、B.WHITEの#2 富樫。ボールを一気に運んでボードに当て、走り込んだ#21 エドワーズがそのまま豪快にダンクシュートを決める。ここから両チームがレギュラーシーズンを彷彿とさせるようなディフェンスを披露し、スリリングな展開となっていく。
ゲームの決着をつけたのは、残り2分半でのB.BLACK #0 藤井祐眞(川崎)と残り1分に #5 河村がそれぞれ決めた3Pシュートだった。残り23秒でB.WHITE #2 富樫が3Pシュートを沈めるも逆転するには至らず127-123のスコアでB.BLACKが勝利を収めた。
試合後、ファンによるSNS投票で決定するMVPの候補に、B.BLACKから#7 篠山と#11 サイズ、B.WHITEから#2 富樫と #32 シェーファーの4名が選出される。そして、投票の結果、全体の48パーセントの投票を獲得した#7 篠山がMVPを受賞した。コート上の選手たちが「まさか」という表情を見せる中、#7 篠山は「チーム全員が活躍した中で、自分が代表してMVPを受け取ったと解釈して、快く受け取ります。いただいたものをチームのみんなに献上して認めてもらいます」と感想を述べる。篠山には賞金100万円に加え、地元の名産品の数々が贈呈。試合前の登場で主役に躍り出た#7 篠山が最後までファンの心を離さなかった。
また、「ドットエスティMIP賞」はB.WHITE #2 富樫が受賞し、ドットエスティのアイテム1年分が贈呈。さらに「バスケットLIVE On Fire賞」はB.BLACK #5 河村が受賞、賞金30万円が手渡された。
3年ぶりに実開催となったドットエスティ B.LEAGUE ALL STAR GAME 2023 IN MITOは、プレーもパフォーマンスも含め、最高の形で締めくくられたと言えるだろう。来シーズンは沖縄での開催が決まっており、今回開催の茨城 #25平尾から琉球#30 にボールリレーが行われた。#30 今村は「今回の茨城さんに負けないぐらいの準備とプレーで、来年は沖縄で皆さんのお越しをお待ちしております」とメッセージを残し、ドットエスティ B.LEAGUE ALL STAR GAME 2023 IN MITOはフィナーレを迎えた。
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