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会場の半分を赤く染めたファンの前で、富山がB1残留を決める

5月19日、東京・国立代々木競技場 第二体育館で富山グラウジーズと横浜ビー・コルセアーズによるB1 残留プレーオフ 2回戦 2016−17が行われ、富山が79−71で勝利し来季のB1残留を決めた。一方敗れた横浜だが、28日に行われるB1・B2入替戦2016−17で広島ドラゴンフライズに勝てばB1残留となる。

文◎鈴木栄一

B富山は第1クォーター開始直後、#9水戸、#10岡田らが得点を挙げると、粘りの守備で横浜に得点を与えずいきなり15−0と大きく突き放す。その後も、序盤でつかんだ試合の主導権をキープする富山は、前半を37-28とリードして折り返す。

後半に入ると、横浜が反撃を開始する。エースの#1川村らのバスケットカウントによる3ポイントプレーなどで流れをつかむと、第3クォーター残り約2分には46−47と逆転する。だが、富山は、すぐにリードを奪い返し、横浜の勢いを止める。そして8連続得点と盛り返し、6点リードでこのクォーターを終える。そして富山は、第4クォーターの序盤から猛攻。攻守で横浜を圧倒し残り約5分で15点のリードを奪うと、そのまま危なげなく逃げ切った。

勝てばB1残留が決定となる重要な試合、富山はほぼ完璧なスタートを切るが、徐々に点差を詰められ、第3クォーター終盤に逆転される嫌な流れとなる。ここで値千金の得点を決めすぐに再逆転へと導いたのが、特別指定選手でシーズン後半に加入した#81小原だった。

試合を通して#81小原が決めたフィールドゴールは、この1本のみだったが、大きな価値ある得点となった。全日本大学バスケットボール選手権を3連覇中と大学最強の筑波大学出身の小原だが、筑波でもスター選手という訳ではなくどちらかといえば地味な存在であった。しかし、彼のフィジカルコンタクトの強さをいかした激しいディフェンスは、日本人インサイドプレーヤーに課題を抱えていた富山にとっては貴重な戦力となり、特にオン・ザ・コート1の時間帯においては欠かせない存在となり、シーズン終盤における上り調子に大きく貢献した。

また、富山といえば4月上旬に日本人エースの#31城宝が故障で離脱。しかし、その大きな穴をこの試合で25得点を挙げた#10岡田を筆頭に、#81小原など他のメンバーの台頭で埋めるなど、チーム全体で戦い抜けたことが、シーズン終盤からの上り調子からのB1残留につながった。

「チームのシステムはシェアシステム、ボールをシェアし、チームとして戦術、勝利、敗戦をシェアする。(特定の選手に大きく頼る)スターシステムではなく、チームとして戦うのが我々の戦い方です。キープレーヤーの城宝を故障で欠くなか、岡田の活躍などで勝ったことがそれを示しています」

ナッシュヘッドコーチは、上記のように語ったが、この個の力に依存せずチームで戦うバスケットボールをしっかり展開できたことが、シーズン中盤までの出遅れから巻き返しての残留につながった大きな要因となったことは間違いない。

そして忘れてはならないのは、この試合でも会場の半分がチームカラーの赤で染まったことが示すようにファンの熱い声援だ。地元出身の#9水戸が「試合が終わってほっとしました。よい結果を今シーズン、出せなかったですが、シーズンを通して応援してくれたファンに感謝の気持ちを伝えたいです」と試合後の会見で述べたように、ファンの大きな後押しがあってこその勝利であった。

一方、敗れた横浜だが、まだB1残留の可能性は残っている。ファイナルの翌日、Bリーグ元年のラストゲームとなる28日の入れ替え戦に勝てばよい。試合後、キャプテンの#13山田は「まだ1試合残っています。降格した訳ではないので、しっかり準備をしていきたい」とコメント。#1川村も「幸いにもあと1試合ゲームができます。今年のビーコルの集大成を反映させた上で、B1に残留したい。」と語り、広島戦に向け気持ちをしっかりと切り替えている。

残留プレーオフ1回戦の秋田ノーザンハピネッツ戦で、横浜は第3戦の試合終了と同時に#1川村が起死回生の3ポイントシュートを沈め劇的な逆転勝利を収めた。このように土壇場での底力をすでに実証している海賊軍団が、再びここ一番での勝負強さを見せてB1の舞台に残るのか、28日の試合も見逃せない。

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